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​炬火 Die Fackel 

執筆者の写真井上靜

 10月1日、衆議院本会議でのこと。

 大石あきこ議員は内閣首班指名の投票のさい、投票せずに横断幕を掲げた。そこには「能登の補正予算を」「裏金隠しの解散をやめろ」と書かれていた。



 たしかに、災害の被害から救済する対策を国会で話し合うべき時に、解散して選挙なんて無茶苦茶である。だから大石議員の訴えはもっともだ。

 これを、ただの目立とう精神の発露と非難するのは簡単である。被災地は復興できておらず、政府の怠慢である。 そこへ選挙なんて被災地の役場など負担が耐え難い。



 映画『Z』のモデル=ギリシャのグレゴリス=ランブラギス議員を彷彿とさせる。

 マラトンからアテネまでの平和のための大行進が当局によって事前に禁止されると、彼はたった1人で行進。映画でイヴモンタンが再現していた。

 この一月後に、彼は暗殺された。どうかテロには気を付けてほしい。

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執筆者の写真井上靜

更新日:10月7日

 裁判の口頭弁論の予定

 10月28日月曜日、午前11時30分から45分位まで。東京地方裁判所606号法廷にて。

 国家賠償請求訴訟





 原因

 東京地方裁判所の飛澤知行裁判官が判決文に虚偽を記述したこと。

 これがひどい話である。


 兵庫県警東灘警察署の警官が東京で暴力をふるった問題について、裁判所の許可で着衣を調べたことにしてしまった。


 元はといえば、以下のような事情である。

 かつて『交番のウラは闇』という告発本がベストセラーだった。もう昔のことだが、ちょうど若い頃に読んだ世代で今は警部補くらいの警官なら憶えている。これは兵庫県警現職警官による内部告発だった。組織の上層部が裏金を作っているという実態を、東灘警察署に勤務していた元警官が生々しく語っていた。すると当時、出版社に警察から嫌がらせがあった。これが、その後も続いていた。その出版社は東京にあるのに、執念深く執拗である。

 この出版社から原告は本を出している。分野は異なるが。ということで、まさにその本で告発された東灘警察署の警部補を中心とした警官たちが、兵庫県から東京まで覆面パトカーで来ると、自宅に押し掛けて暴力をふるった。


 かつて辻元清美議員が秘書給与を事務経費に使って問題になったことがある。

 これは不適切だったと返還するため、出版社を経営する知人から借金したと言っていたけれど、それが上記の出版社である。

 この時も、不正とはいえ辻元議員が逮捕までされたのは野党議員だったからだと言われたものだった。同じころ、やはり自民党では桁違いの不正があったのに咎めなしだったから。


 そして、兵庫県警東灘警察署は他に何らかの事情も加わり、同出版社から著書を出しているが昔からの付き合いも無ければ本一冊の出版以外には全く付き合いが無いという筆者に迫害を加えることで圧力になると考えた。ただし、そんなこと最初は言って無かったのだ。  ところが、議員か議員の取り巻きが来て話を聞かれては不味いとか、もしも議員当人が来るとマスコミも来るかもしれないとか、後から警官側に裁判官が配慮をしはじめた。


 一方では別の意味で気にする弁護士もいた。

 本件原告が相談したうち一人の弁護士は、同法律事務所は共産党系であるから、他党派の人たちが関係している本件とは関われないとのこと。医師が患者を診ないのとは違い弁護士には許されているからだ。

 しかも、辻元清美議員と親しい社長は一部で「愛人」の関係とも(あくまで噂だが)言われる人の出版社が事件に絡んでいるから嫌悪感があるとのこと。

 つまり考えすぎは警官だけではないが、これが本件の根幹にある。推して知るべし事情である。


 辻元清美議員が議員になる前に言って週刊誌で話題だった。

 例の神奈川県警による議員宅盗聴事件で、裁判所が屁理屈をこねて警察をかばったことについてのことである。「交番のウラは闇だと松本均氏(告発者の元警官のちに議員)の本を読み知っていたが、裁判所のウラも闇だった」と。


 そして警官の暴力行為を裁判で追及したら、上記のとおり、辻元氏の言ったとおりであった。しかも、裁判所の許可があったとは警察の側ですら言ってなかったのに飛澤裁判官が判決文に書いたのだった。

 そこで裁判官の不正を追及する訴訟を起こしている。身内を裁ける裁判官は殆どいないが、訴訟を提起しながら各記者クラブや外国の記者およびフリーランスのジャーナリストたちに、逐一報告している。


 興味があったら是非とも傍聴を。深刻な話にしてはなかなか笑えるやり取りもしばしばあるので。




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執筆者の写真井上靜

 石破茂が自民党の総裁選挙で当選した。

 これにより、政権与党の自民党によって石破茂は総理大臣になること確実となった。石破茂は右派・タカ派である。なのに右派・タカ派が不満を言っている。それも、石破茂に投票した自民党員たちに凄まじい怒りを表明している。そのうち有名人では元放送作家で小説家の百田尚樹がいる。

 なにが面白くないのか。


 高市早苗に当選して欲しかったようだ。

 高市早苗は、石破茂と同じ右派・タカ派でも、排他的である。それが良いという人たちからすると、石破茂では物足りないということみたいだ。

 これは同じ右派でもインターネット上で匿名で差別やヘイトも含めて勝手なことを喚く右翼体質の者すなわち「ネトウヨ」と言われる連中を満たせるか否かの問題である。


 石破茂は読書好きである。

 仙谷由人議員の発言に対して無知な丸川珠代議員らが「自衛隊を暴力装置と言うなんてケシカラン」とヒステリックに叫んださい、石破議員は冷静に「仙谷議員は政治学の古典を読んでいるのだなと尊敬した。マックスウエーバーの『職業としての政治』に、警察や軍隊など実力行使する機関を、唯一、合法的に所持できるのが国家」と定義されている」と指摘していた。

 その一方で、前原誠司は、同じ野党の議員なのに「仙波は共産党の本を読むから、あんなことを言った」と非難した。ウエーバーとマルクスの区別ができない前原は、京大で右派の論客として有名な政治学者の高坂正尭に師事したと言っていたが、本当なのか。それにしてはお粗末すぎると呆れられていた。

 この無知とお粗末がネトウヨである。



 石破は『諸君!』『正論』を愛読していた。

 この文藝春秋社と産経新聞社の発行する二大右派月刊誌は頭文字をとってナチスにひっかけて「SS」と言われた。

 ところが、どちらも商売のため内容をネトウヨ的に変えてきたと指摘された。そのさい石破は、自分も長年の愛読者として両誌の変容に違和感を覚えていると発言していた。これは古典も読んでいる立場からすると当然の感想だろう。

 このように、右派とネトウヨとは似て非なるものである。


 これが、高市早苗を推す者たちが石破茂に不満な原因である。

 高市は昔、あんな右派ではなかったけど男社会の政界に迎合して極端で排他的な態度をとるようになったと言われている。

 その態度が良くて高市を推していた人たちは、百田尚樹や小林よしのりなら読むかもしれないが、政治学の古典も踏まえて現代日本の右派論壇雑誌も読む石破茂のような政治家は面白くないはずだ。

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