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  • 執筆者の写真井上靜

石破茂が総理大臣になるのが不満な右翼

 石破茂が自民党の総裁選挙で当選した。

 これにより、政権与党の自民党によって石破茂は総理大臣になること確実となった。石破茂は右派・タカ派である。なのに右派・タカ派が不満を言っている。それも、石破茂に投票した自民党員たちに凄まじい怒りを表明している。そのうち有名人では元放送作家で小説家の百田尚樹がいる。

 なにが面白くないのか。


 高市早苗に当選して欲しかったようだ。

 高市早苗は、石破茂と同じ右派・タカ派でも、排他的である。それが良いという人たちからすると、石破茂では物足りないということみたいだ。

 これは同じ右派でもインターネット上で匿名で差別やヘイトも含めて勝手なことを喚く右翼体質の者すなわち「ネトウヨ」と言われる連中を満たせるか否かの問題である。


 石破茂は読書好きである。

 仙谷由人議員の発言に対して無知な丸川珠代議員らが「自衛隊を暴力装置と言うなんてケシカラン」とヒステリックに叫んださい、石破議員は冷静に「仙谷議員は政治学の古典を読んでいるのだなと尊敬した。マックスウエーバーの『職業としての政治』に、警察や軍隊など実力行使する機関を、唯一、合法的に所持できるのが国家」と定義されている」と指摘していた。

 その一方で、前原誠司は、同じ野党の議員なのに「仙波は共産党の本を読むから、あんなことを言った」と非難した。ウエーバーとマルクスの区別ができない前原は、京大で右派の論客として有名な政治学者の高坂正尭に師事したと言っていたが、本当なのか。それにしてはお粗末すぎると呆れられていた。

 この無知とお粗末がネトウヨである。



 石破は『諸君!』『正論』を愛読していた。

 この文藝春秋社と産経新聞社の発行する二大右派月刊誌は頭文字をとってナチスにひっかけて「SS」と言われた。

 ところが、どちらも商売のため内容をネトウヨ的に変えてきたと指摘された。そのさい石破は、自分も長年の愛読者として両誌の変容に違和感を覚えていると発言していた。これは古典も読んでいる立場からすると当然の感想だろう。

 このように、右派とネトウヨとは似て非なるものである。


 これが、高市早苗を推す者たちが石破茂に不満な原因である。

 高市は昔、あんな右派ではなかったけど男社会の政界に迎合して極端で排他的な態度をとるようになったと言われている。

 その態度が良くて高市を推していた人たちは、百田尚樹や小林よしのりなら読むかもしれないが、政治学の古典も踏まえて現代日本の右派論壇雑誌も読む石破茂のような政治家は面白くないはずだ。

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