- 井上靜

- 11月8日
- 読了時間: 3分
かつて安倍晋三総理大臣が国会答弁で「私は立法府の長」と答弁した。
このさい近くに座っていた石破茂(現前総理大臣)が啞然とした顔をしたのがテレビに映っていたから、大いに話題になった。
このさい安倍首相は、山尾志桜里議員(当時)の質問に対して、そう答えたのだが、そのさい「ちゃんと勉強してください」と言ったから、ますます驚き呆れられた。
山尾議員は東京大学を出て司法試験に受かって司法修習を受けて検察官をやっていたことがある。これに対して安倍首相は、成蹊大学に付属から入ったから受験勉強をしたことが無いと公言したうえ在学中も遊んでばかりで単位を取らずに金で卒業させてもらったらしいことを、その時の大学の先生が証言していた。
それでも安倍首相の方が正しければ、学歴にも関わらずということで勉強しろと言っても良いが、そうではなく、法的なことでとんでもない間違った発言をしたのだ。国会答弁で総理大臣が自分の役職を知らないことを堂々と露呈させたのは前代未聞である。さすがは世襲の三世である。
高市早苗総理大臣も同じである。
本当は、憲法が権力者の地位の裏付けであり、その地位は国民によって付与(貸与のほうが正確だろう)されたものだから、権力者は国民のために働く義務があるから憲法に従わなければいけない、ということだ。それなのに政府が権力で憲法を都合よく改変するのは、泥棒や詐欺師や強盗が仕事しやすく刑法を変えるも同然である。

高市首相は安倍首相と学歴が違う。
高市首相は国立の神戸大学を出ているから、安倍首相のように受験勉強せず付属から入って金で卒業とはいかない。国立大学にも不正入試はあるが、高市首相が不正入試とか裏口入学とか言われたり疑惑を持たれたりしたことはない。また、学部が法的な問題とは無関係な理系や芸術系や体育系などでもない。
ということは、偏差値とか学歴とかは関係ない。憲法を故意に無視するとか従わないとかなら、そう言うべきである。言ってよいことにはならないが、言葉の意味としては通用する。ところが、高市首相は定義を勝手に変えてしまうという、とうてい許されないことをした。
これは確信犯であろうか。そうでないことは文脈から判る。前に東大の先生が、東大に入る人でも試験だけ要領よく通過しているだけだから本当に中身を解ってはいないので直ぐ忘れてしまう人がよくいると言っていた。だからちゃんと勉強したはずの人でも解ってないことが、全国的にある。それではないか、高市首相も。
それを言ったら、検察官でも裁判官でも弁護士でも同じ人がいる。
だからも司法の程度が低いことが原因の冤罪があるし、また、医師にもいるから間違って患者を殺傷してしまう。勉強せず金でというのは昔から医学的が酷いと言われてきた。
これと同じことが、世襲議員でも、そうでない議員でも、同じようにあるということだろう。実に危ないことだ。


