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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年1月1日
  • 読了時間: 2分

 映画のワンシーンだった。

 主人公が警察に逮捕されて留置場で新年を迎える。他の囚われ人たちと一緒に餅を食べていたら、外から軍艦マーチが聴こえてくる。そして拡声器で叫ぶ声がする。

 「愛国義勇軍の斎藤くん、あけましておめでとう。警察なんかに負けずに頑張ろう」

 誰か右翼が捕まっているらしく、街宣車で励ましに来た。すると主人公の近くにいた人が立ちあがる。彼が斎藤くんらしい。


 これは、今は亡き鈴木国男氏も経験があると言っていた。

 家宅捜索と称して警察が押しかけてきて、令状を見せろと言っただけなのに公務執行妨害の現行犯逮捕で、それを年末年始に合わせてやられた。

 よく、警察の天下り先を批判した出版社なども、決算の時期を狙って経営者を逮捕して接見禁止にする。そうなると経営に打撃である。

 

 こんなことが常套手段となっている。

 だから、予め備えるようになった。あることを前提としてのことだから、まさに「危機管理」である。

 しかし、運動や報道に委縮効果があることは否めない。最近は特に酷い状況である。しかし「日和る」のとは違い、酷い状況の中で時期を見極めることも必要である。野原に火を放つなら乾季を狙うべきで、わざわざ雨季にするのはマヌケである。

 その点、雨季から乾季に入っていることを見て取れる事実が沢山ある。



 いずれ見極められるだろう。

 あとは自分でやらなくても、自動的に物事が動き出す準備だ。

 やはり大切なことは用意周到である。

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年3月21日
  • 読了時間: 1分

 もう、また、こんな季節が来た。





 この近くで、住宅建設が始まったが、そのさい作業員用の仮設トイレがカーブミラーを塞いで立っているので危険を感じた。


 そこで警官に電話で問い合わせた。

 カーブミラーは警察ではなく区役所・市役所の仕事だと言われた。それで役所に訴えた。そして道路課の役人が現場に見に行った。たしかに鏡の視界を仮設トイレが遮っている。


 ただ、設置されているのは建設敷地内だから違法ではない。

 建物が出来てから映りが悪くなっていたら鏡の位置と向きを変えるが、今の危険ついては飽くまでお願いするしかないとのこと。


 ここは見通しが悪いのでカーブミラーは重要だ。

 しかも近くには保育園があって、小さい子供を乗せた親が自転車で行き来している。なんとかしてもらいたいと言った。工事が終わるまで待ってはいられない。役人の担当者は、工事現場の作業員に頼んでみると言った。



 次の日、仮設トイレはカーブミラーに影響しない位置にずらされていた。

 説得してくれた役人の担当者および話のわかる作業員のおじさんに感謝である。

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年2月26日
  • 読了時間: 3分

 淀川長春の話を思い出した。

 その話とは、彼が子供の頃に映画館に行って、帰りが遅くなると親が心配したり怒ったりと考えて気になり、三本立て上映だったけれど二本で切り上げ帰宅したことなどの思い出だった。


 それは自分が二十歳の時だった。

 映画が半額の日に、中学校のときに同じ組だった男と一緒に新宿の映画館に行ったが、その男は二本立てのうち一本だけ観て帰ると言い出した。半額の日だから一本でもあまり勿体なくないとのこと。

 それで、もう一本は独りで映画館に残り観たが、こちらの作品に彼は興味が無かったわけではなく、帰宅が遅くなることを気にしてのことだった。遅くなると父親がウルサイから、観たくないわけではない映画を観ないで急いで帰るのだった。


 もともと、彼の父親は帰宅が遅いと子供にガミガミ言う人だった。

 ところが、もう二十歳になって、深夜でもないのに、また女ならともかく男なのに、まだ言っているということだった。

 ただ、この時すでに自分は大学生だったけれど、彼は二浪中だった。それで、映画に行くなんてトンデモナイと言われていたところでコッソリと出てきた。


 それなら誘わなければいい。

 親に知られたら不味いので黙って出てきたのなら、独りで行けばいい。ところが、親が知ったら怒るだろうことをしているので心細い。それで誘っておいて、途中で心配になり遅くなるからと帰る。

 しかし、この時などまだマシなほうで、彼と映画を観に行った人たちは、もう少しで終わるけど結末は判ったという時点で、自分が誘って一緒に来ていた人に帰ろうと言いだすことが度々だったから、みんなよく怒っていた。


 他にも彼は、麻雀とか、大学生になってからやればいいことに夢中だった。

 それで受験は失敗してばかり。これじゃあ、お父さんも怒りますって。それなのに、うちのオヤジは偏屈だとか言っていた。



 あと、彼はエロ本も大好き。

 新宿の歌舞伎にあった専門店に入り浸っていたが、たまの息抜きや欲求不満のはけ口にしておいて、受験の勉強で頑張り大学に入ってから彼女を作ればいい、とは思わなかった。なぜなら彼は、大学に入っている同級生を休日に遊びに誘って、その日は彼女とデートだから駄目と言われると、悔しいので受験勉強を今度こそと頑張るのではなく、エロ本かアニメの萌え系キャラに向かう。

 なぜなら、彼は彼女など絶対に出来ないという確信があったからだ。十九歳のときから脱毛症が始まっていることをはじめ、さまざま容姿の劣等コンプレックスを抱えていたからだ。

 それを補うため内面を充実させようという発想もなかった。その後、彼は男学部ともいわれる工学部(東工大だめ、東理大だめ、東電大だめ、で、聴いたことない大学の工学部)に入り、卒業すると技術者となって、ひたすら機械を弄る仕事に就いたのだった。


 そんなことを、ちょうど受験の季節なので思い出したのだった。

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