公共施設の女性用便所に生理用品を常備するのは国内外で普通になっている。
これを受けて共産党の二十代後半の女性議員が、自らの体験から促進を主張した。かつて自民党の議員も促進を主張していた人がいた。
それなのに、個人的な事情から共産党を憎んでいる四十代の女性が、コンビニ店に行って自分で買えとSNS投稿し、これに便乗するネトウヨが蠢動したのでネットメディアが「炎上」と騒いだ。
ここへ乱入したのがあの杉田水脈であった。
生理用品はポーチに入れて自分で持ち歩くものだとし、そう母親から躾けられなかったのか、などと侮辱した。相変わらずなので、早速SNSでは「では杉田水脈の差別や裏金は親の躾けが悪いから」と言われていた。
それに、もともとその共産党の地方議員の女性は、急なことで困ったという話をしていた。生理は必ず毎月何日頃とはいかない。多い時はポーチに入れておく位では足りない。忙しくて買いに行けないこともあり、他人とくに男性には頼みにくい。
これを子供や男性が知らないならともかく、成人女性が知らないはずはない。もちろん昔のことになってしまって忘れてしまう女性もいる。杉田水脈くらいの年齢以降の女性には忘却も珍しくない。
そもそも自分個人のことだけなら公言しない。
成人の忙しい女性だけでなく、学齢期では親の放置や貧困という問題がある。
だから、国内外で対応策として公共施設の便所に常備しようということになった。
こういうことに対し頑なに拒絶反応する人達がいる。
もともと杉田水脈という人は弱者を虐げて強者に媚びることで出世を目論んできた人であるが、それを応援する中には宗教団体がいることも影響している。とくに狂信的でなくても罪悪視するからだ。その意向を受けていなければ、あのように杉田水脈が生理を女性個人の問題に矮小化して社会的な対応を否定したがるわけがない。実際に宗教団体の男尊女卑を受けて杉田水脈議員は「男女平等は反道徳」と発言している。

あの『キャリー』という小説(二度の映画化)と同じである。
キャリーの母親は極端な教義を娘に押しつけ、とくに性を罪悪視して娘の初潮も罪であると言っていた。
これは日本の宗教も同じである。相撲の大会で地元の首長が表彰状を渡すさい、首長が女性だと神聖な土俵を穢すと言って相撲界の人達が拒否反応するが、この調子だから右翼的な宗教団体だと更に極端である。
このような、生物として当たり前のことを穢れたものとして隠蔽する宗教的発想からすると、それを公的な場に持ち出すことは罪ということになり、公共の便所に生理用品を常備しておくと便利だという人は許せないのだ。
この支持を受けているのが自民党であり、キャリーのママも同然なのだ。