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戦争反対を捨てて平和を求める人から投票してもらえなくなった共産党

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 3月4日
  • 読了時間: 4分

更新日:4 日前

 「共産党は戦争反対なのぉ」と言った若い人がいた。

 そして「それなら選挙で投票したのにぃ」と。それを近所の知り合いの八十代半ばの女性が聞いて驚いたけれど、しかしそれも不思議ではないと思ったそうだ。なぜなら、昔と違ってこのところずっと共産党は戦争反対を言わなくなってしまっているからだ。

 たしかに、れいわ組や社民党に投票したという若い人たちの中には、戦争になれば若い人が犠牲になるということで戦争反対の政党に投票しようと思い、そこでなぜか共産党が選択肢に入らなかったのは共産党が戦争反対だと知らなかったからだ、という人が決して少なくない。それも当然というくらい、共産党は戦争反対を言わなくなって久しい。


 昔から共産党が何よりアピールしていたのは「戦争反対」だった。

 そのため、戦前戦中は軍国主義の権力から徹底的に弾圧されて死者も出ていた、ということを共産党は何より先ず訴えてきた。それが、もうほとんど言わなくなっている。だから若い人は知らないのだ。それで投票してもらえないなんて、とんでもない話だ。

 こうなってしまったのは「野党共闘」のためである。その女性の話に、これも近所の知り合いでベテラン共産党員たちは、景気対策と消費税の話ばかりになってしまったからだ、と言ったが、それだけではない。戦争反対を言うと立憲党が嫌がるからだ。


戦争法案に野党の民主党が裏切り賛成した
戦争法案に野党の民主党が裏切り賛成した


 そもそも立憲党と組めると思う共産党の方がどうかしている。

 これは、すでに多くの指摘が出ていた。しかし、共産党が選挙協力の話に乗ったから、それならばと他の野党も乗ったけれど、そうしたら立憲党に見事に裏切られた。これは、れいわ組の山本太郎も言っていた。

 まあ性懲りもせず野田佳彦をまた担いで再び大失敗して致命傷というほどの立憲党だけど、その前から同党の言いだしっぺである枝野幸男からして、その偽物ぶりはとうに指摘されていた。それなのに、志位和夫は選挙協力を言い出した。そして一定の成果が見られたのに思ったほどではないと、枝野幸男は共産党に足を引っ張られたと言って恩を仇で返した。しかも女番長が統一協会と関わる御用組合の「連合」にも媚びて共産党の悪口を言う始末である。

 

 この話題の時に、ベテラン共産党員のうち元議員である人が、社民党の悪口を言った。

 あのとき戦争反対で投票した若い人には、共産党のことを知らず、れいわ組に投票した人もいたけれど、社民党に投票する人たちもいた。これについて「社民党はもう潰れるのだから投票しても無駄だ」と言って腐した。

 そんなことを言っていていいのか。共産党こそ、日本最古で結党百年を超え、権力の弾圧にもめげずに奮闘していたのが、ついに存亡の危機ではないか。

 それも共産党には人を見る目が無いからだ。これが人柄の面だけではなく政治姿勢の面でさえ見る目が無いのだから深刻である。その共産党の元議員がいつも見下している地元の社民党の議員でさえ、昔から言っていたのだ。「元民主党でも、鳩山由紀夫や菅直人なら保守派でもリベラル派という部分があるけれど、枝野幸男なんてリベラル派どころか保守派ですらなくタダの右派だ」と。 

 まったく正しい指摘であるが、それを共産党は見抜けなかった。少なくとも志位和夫には解らなかった。これに党員たちは引きずられた。


 それで共産党の執行部委員長が代わった。

 ここで就任した田村智子は「野党共闘の前提が崩れた」と言って、共感できる個人を応援するだけにした。最初からそうするべきだった。いろいろ事情があるとはいえ遅すぎた。

 なんでそうなってしまったのか。機関紙『赤旗』の紙面がほとんど商業紙と同じなってしまったからだ。それで、商業マスコミの仕掛けるトリックと罠に多くの有権者は気づいているのに共産党員だけが気付けなくなっているからだ。

 この指摘に共産党員たちは反発したが、それならどうして『赤旗』の内容が『朝日』や『読売』や『毎日』や『産経』と同じなのか、という質問には誰も答えられなかった。なぜかは、ここで前から何度も取り上げている通りの構造的な問題があるからである。しかし、それを共産党員は認めない。党中央委員会から上意下達のために発行される機関紙を鵜呑みにすることに慣れきってしまっているからだ。

 その結果、共産党は戦争反対を言わなくなり、戦争を危惧する若者から選挙で投票されなくなってしまったのだ。

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