- 井上靜

- 7月18日
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ロシアのメディアが日本の選挙で参政党を紹介している。
これは注目されているという意味で紹介しているのではなく、エコヒイキしているようだった。なんでか。
もともと、ソビエト連邦の時代からプーチン大統領の古巣であるKGBは、弱体化させたい国の右派を応援していた。かつては中川昭一の父で石原慎太郎の盟友で鈴木宗男の上司だった中川一郎を応援していた。
これは公文書にも記載されていて、彼が不可解な自殺を遂げたのは状況から暗殺だとしか考えられないと言われたことについて、CIAの仕業だろうとKGBは記録していた、自分たちが接近していたことに気づかれたからだ、と。
そして今は参政党である。

極端な右派が力を持つと国は衰弱すると言われる。
あまりに無茶苦茶な政策をするからだ。それで弱体化させたい国の右派を応援するというわけだが、あと日本の場合、極端な右派は国粋主義で反米になりがちだから、米国を困らせるのに役立つ。KGBも公文書で、中川一郎が首相になると米国は困るだろうと考えて北海の石油を手土産に応援しようとしたと述べている。
そうしてみると、参政党は小麦やパンなんか食べると不健康と言ったり、米国の影響で薬害が起きていると言ったり、かなり反米である。そして日本の宗教右派団体の日本会議を毛嫌いしたり、共産党を弾圧する治安維持法が有益とまで言ったりしている。
こんな参政党が力を持てばロシアとしては面白そうだと考えるだろう。
もちろん日本人としては大迷惑であるし、あの代表者のあの金に対する強欲さと汚さからすると、大企業から政治献金をたくさん貰えるならばと今までの政策などあっさり覆すはずだ。
それでも、極端な右派である限りは国に混乱を巻き起こすから、これで日本が滅茶苦茶になってアメリカとの関係もおかしくなれば、そこに付け込むことができる。
だから参政党の支持者たちの思惑とは反対の結果になることは火を見るよりも明らかだ。


