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  • 執筆者の写真井上靜

高校の修学旅行はボイコット

 高校の時に修学旅行に行かなかった。

 同級生たちには病気だと嘘をついていた。だから気の毒に思ってお土産を買ってきてくれた人たちがいたので、騙して気の毒なことをしたという気持ちだった。


 修学旅行は広島に行く高校が周囲では多数だった。

 そして記念館などを見学していた。地域で他の高校に行った中学の同級生に話を聴いた。ところが、うちの高校は違った。ちょうど先日のG7で広島を戦争プロバガンダに利用したうえ記念館など原爆禍や平和を訴える施設は無視だったので被爆者などから批判があったけれど、それと同じことだった。



 そのことで抗議したら教師から生意気と言われた。

 それで修学旅行をボイコットした。担任の教師が怒って、担当している教科の単位をやらないなどと言って繰り返し脅したが、それより退学処分にすればいいのに、なんで半端な圧力をかけるのかと疑問だったが、おそらく教師としても後ろめたかったのだろう。


 親からは先生の立場を考えろと言われた。

 たしかに、そもそも立場があるから、地元にある右翼的というかファッショ的というかの雰囲気で、他所と違い広島に行かなかったのだ。そういう自己保身ばかり気にしての立場などまさに糞くらえというやつだ。

 これは教師の中でも理解していた人がいた。ところがうちの親はインテリジェンスとかいう水準とは次元が異なる「パッパラパー」だった。だから逆に一部の教師から同情してもらった。

 それで治まった。


 だが、やはり退学処分にしてくれたほうが、ありがたかった。

 同級生たちにしても、病気だと噓ついたのは本当のことを話たところで理解できないのが解っていたからだ。交友の意味が無い。それも気持ちに影響していた。

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