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羽仁五郎から上野千鶴子や成田悠輔へ

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年2月24日
  • 読了時間: 2分

 かつてビートたけしの老人いじめギャグがヒンシュクを買った。

 ところが、その当時すでに老人の年齢になっていた羽仁五郎は、たけしのギャグが挑発の形をとった問題提議であると述べた。老人は敬うべきとしながら負担だと思っている社会の現実があるから笑う人がいる。そう指摘していた。

 これに対して、成田という人の集団自決発言は笑いをとれていない。


 上野千鶴子センセイが色川大吉と入籍していたのも話題。

 「みんな平等に貧しくなろう」みたいなことを言いながら、タワマンに住んでセレブを気取り別荘も所有、自家用車BMWであったが、フェミニズムの立場から発言もして「みんなおひとりさまになろう」みたいなことも言いながら、実は結婚していたらしいと話題であった。

 これについて「徹底してビジネス左翼だった」と、ことさら呆れて見せる右派の人。


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 典型的だったのは羽仁五郎であった。

 左派っぽい人が金を稼いで別荘の所有など贅沢していると、右派っぽい人から僻まれる。その走りが羽仁五郎である。タレント学者の先駆けでもあった。学術的ではなく面白いことを語るからマスコミが喜んで取り上げてお金を払うのだ。

 羽仁五郎も自身で「私は学者というより評論家」と言っていた。上野千鶴子も学者だと思うから反感も出るが評論家ということである。


 羽仁五郎が面白いのは、例えば大久保清の事件でのコメントだ。

 先のビートたけしが大久保清にふんしたテレビドラマがあったけれど、この事件について羽仁五郎は、そもそも車社会が問題だと意表を突いた指摘をした。必要以上に生産して売ろうとするから、自動車があればこんな楽しみがあるということになり、そこから女性をナンパしやすいと欲望に訴える。そして大久保清のようなことをする人が出たのだ。

 これを即興で語ってくれるから、マスコミとしてはコメントが充実する。だからマスコミから重用される。


 ところが、こういう芸当のできるタレント学者がいなくなった。

 それで成田悠輔センセイも、ヒンシュクを買っていいから変わったことを言う学者が欲しくてテレビは起用するのだろう。

 これと同様に夫の問題があった三浦瑠麗もテレビに復帰するらしいが、かつての宮沢りえみたいに「すったもんだがありました」とか言ってみればウケるかもしれない。


 ただ、羽仁五郎は特高警察から暴力をふるわれて重傷を負っている。

 そこが今時のタレント学者とは違う。

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