石原慎太郎への批判に「どっちもどっち」と書いた天声人語の愚
- 井上靜

- 2022年2月15日
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『しんぶん赤旗』日曜版の山本豊彦編集長が、商業紙の報道を問題にしていて、YouTubeの話題となっていた。
メディアの役割である権力監視の点から見ると、公正中立とか客観報道とか呪文のように言っている大手メディアこそ偏っている。例えば1960年代の水俣病の時に、その原因について熊本大学が有機水銀であることを突き止めたのに、御用学者が食中毒だと説き、これをマスコミは原因に諸説あるという両論併記をして、結果は対策が遅れて被害が拡大してしまったという事実を提示していた。
死去した石原慎太郎は水俣病について「偽患者」「知能指数が低い」と暴言を吐いていた。
しかし、そんな石原慎太郎がファッショだと批判さることに対し、そう批判する方もキツイ言い方なので同じファッショであり、どっちもどっちだと朝日新聞の『天声人語』が書いた。そんなデタラメがあるかと驚き呆れ怒るのが相当だろう。
そんなことでは、もしも100を0にしたければマイナス100と言えば新聞は間を取って「中立」に0と書くことになるじゃないかと、同僚の本多勝一記者が批判していた。これはその著書『事実とは何か』か『職業としてのジャーナリスト』に載っていて、誰が書いた天声人語かは記してなかったが、前に『深代惇郎の天声人語』を読んで誰が書いたのか知っていた。そして疑問だったので、よくぞ言ってくれた、と思ったものだった。
これらの本はすべて朝日新聞社刊。

これは社内で激論になったそうだ。
今ではありえない。そのころに比べて今の朝日新聞はどうしたのかと伊藤千尋記者(当時・自宅近所)に言ったら「じゃあ読売新聞でいいんですか」だったので、苦笑するしかなかった。
あと、深代惇郎の天声人語が権勢に媚びていると松浦総三が指摘していたことは、拙書『朝日新聞…』(ホームページ参照)で述べたとおりである。
それ以前に、朝日新聞には、色々と評価はあるが色々と名記者がいた。天声人語なら深代惇郎のほかにも入江徳郎が、本多勝一に筑紫哲也がいたし、森本哲郎もいた。けれど今はどうか。



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