梅雨時の洗濯物
- 井上靜

- 2020年7月23日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年6月24日
雨が続いている。
かなり前に見たテレビドラマで、題名も内容も憶えていないが、梅雨時の場面だけ印象に残っているものがある。
ある一家の母親が病気で入院したら、雨で乾かないからと洗濯しないでいるうちに着るものが無くなって困ってしまう。そして十代の娘が「こんなことは今まで無かった。それで気が付いたけれど、お母さんは何とかしてくれていたんだね」と言う。
そのお母さんは、雨が続いても洗濯物を室内で干したりアイロンがけしたり、ということをさり気なくやっていて、家族が着る物に困らないようにしていた。それに気づかないでいたから、梅雨時でも着る物に困らないのを当たり前ように思っていた。ところが、お母さんが入院して気づいた。
そんな場面だった。
そういうことを自分の母親はできない人だったので、それを自分がやっていたのだが、すると家族が、やってもらって当たり前だと思い、試験や部活のため出来ないでいると、家族が「着るものが無い」と文句を言い、すると母親から「お前がやらないから文句を言われちゃったじゃないか」と怒鳴られたものだ。家事がまるでダメな主婦は珍しくないが、だから子供がやるものだと信じている人は希少ではないか。
ところで、雨が続いている時は乾燥機を使えばいいと言う人がいる。干して取り込む手間暇を節約できるから、雨でなくても乾燥機を使っている人もいて、そういう人は、一階に洗濯機があって二階のベランダに干す構造の家に住んでいる場合が多い。
そうでなければ、乾燥機を使用するのは梅雨時だけなのだから、なにも乾燥機を買うことなくてコインランドリーに行けばいいと言う人もいた。
それで、今はどうしているかというと、湿度が高いと古傷が痛むので除湿機で室内の空気を乾燥させているが、そこに洗濯物を吊るしている。これで乾くから一石二鳥である。



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