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日本学術会議への政府不当介入は朝日新聞にも責任あり

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2020年10月28日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年6月24日

 かつて、八十年代の中曾根内閣当時、学術会議は専門家から推薦された人を政府が任命する形式であるから、政府が好きな人にすることではないとの認識を、中曾根首相は国会で示していた。

 なのに、今の菅内閣は、政府が好き勝手にしてよいことにしてしまった。

 もっとも、あんな中曾根首相でさえ学術への政治介入を否定していたという話であって、そのころ中曾根首相も、自分に都合が良いことを言ってくれる学者を重宝がっていた。「中曾根政治はブレーン政治」と皮肉られていたように、自分の意に沿う人たちを委員に動員した会を作り、そこから誘導された結論を中立な機関からの専門的な提言ということにしてしまう手法だった。

 そして、自分の気に入らない報道があると「新聞が偏向していると学者が指摘したので同感だと答えた」と公言した。

 これに対し、朝日新聞は一面の論説で筑紫哲也編集委員が「戦争でも公害でも、正当化するために学者が動員されるものだ」と毅然した反論をした。あの頃の朝日新聞は、いったいどこへ行ってしまったのだろうか。

 今、元は学者だった自民党の猪口邦子議員は、学術会議を「コロナ禍で沈黙していた」という嘘で貶めて、これが拡散されて問題になっているが、議員になる前は朝日新聞の昔の報道に難癖をつけていた。

 そのさい朝日新聞の重役どもが、紙面に猪口を出す「共演」をしたうえで迎合していた。もちろん報道の内容を批判するのは勝手だし、実際に反省すべきことはあるが、他にいくらでもあるのに自民党筋の批判にだけ応じて合わせるのは、自民党に媚びているだけである。

 こういうことをする重役がいるから、自民党は味をしめて、報道に圧力をかけつづける。

そして歴代の社長が屈服し、現場の記者は追い込まれる。秋山社長は、安倍晋三議員がNHKに圧力をかけた事実を報道した記者を左遷して自民党に謝ってしまい、木村社長は、安倍総理大臣の意向に従って従軍慰安婦の記事を記者と証言者を無視して捏造と決めつけ取り消してしまった。

 これだから、不当介入やり得となり、報道さらに学術へと自民党政権は魔の手を伸ばすようになったのだ。この味をしめさせた朝日新聞にも責任がある。

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