峯村記者と藤原記者に見える朝日新聞の絶望的な堕落
- 井上靜

- 2022年4月10日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年4月10日
朝日新聞が記者に定職処分したと発表して話題である。
この処分を受けた峯村記者は、安倍元首相にインタビューした『ダイヤモンド』誌副編集長の携帯電話に連絡し、「安倍(元)総理がインタビューの中身を心配されている。私が全ての顧問を引き受けている」と言ったうえで、そのインタビューを記事にするなら、その前に「とりあえず、ゲラ(誌面の下刷り)を見せてください」「ゴーサインは私が決める」などと伝えたとのこと。
もともと朝日新聞編集委員の峯村記者は安倍元総理と懇意であった。
これは結構よく知られていたことで、よく知られるようになったのは峯村記者が自ら言いふらしていたから。SNSで発信するなど公言していた。この「元首相」の威光を笠に他誌の記事に干渉したのだ。この事実は報道倫理に反すると問題になり、朝日新聞社は停職処分とした。

かつて80年代、筑紫哲也がテレビに転ずる前、朝日新聞編集委員の時のこと。
その当時からよくテレビに出ていて報道番組にレギュラー出演していた。中山千夏の政策の聞き役をし、非公開だが選挙で特定候補者に記者が関わっては問題だと社内で処分された。これを取り上げて、産経〜フジの俵孝太郎が非難した。しかし、個人の付き合いのタレントが無党派でも駄目なのに、俵孝太郎のように自民党の御用聞きで総理と露骨な癒着はOKなのかという疑問が出て、雑誌上で話題になった。
ところが、なんと今は総理のために他所の雑誌に口出しまでしている。これを朝日新聞社は処分したが、この処分に峯村記者は不満を表明していた。
ただし峯村記者は既に退社の予定であったということ。
では、あの山口敬之もとTBS支局長の路線に行くのだろうか。安倍首相に言われたからと、記者を左遷したり、記事を取り消したり、なんてことばかりしてきた朝日新聞だが、他所様にまで干渉してしまったから、処分せざるを得なかったのだろう。一方で峯村記者は、処分が不当だと言っているが、その安倍首相に媚びる内容からすると、退社後を考えて故意に円満退社しなかった意図が透けて見える。「立つ鳥跡を濁さず」では商売にならないから「後足で砂をかけた」ということだったのだろう。
同じころ朝日新聞の藤原記者が、NYT紙の記者と友達だと自慢していた。
そしてこの記者の戦争翼賛記事を翻訳して日本に紹介している。戦争翼賛がよほどの信念ならともかく、NYT紙の記者と友達だと自慢しているのだから卑しい発想である。NYTは比較的リベラルだったが誤報騒動などで失速し、次第に権力に媚びるようになった朝日新聞と似た者同士だから、両記者が仲良しなのは「類は友を呼ぶ」ということだ。
先日死んだシーハン記者の美談とか、「ペンタゴンペーパー」のハリウッド映画化とかで美化されているけど、それこそ『輝ける嘘』であった。映画は、堕落していない時代のNYTを懐かしんでいる。また、当時すでにペンタゴンペーパーの美談は、一方でマヤカシだという指摘が出ていた。日本からも出ていて、朝日新聞からのものとしてはベトナム報道でも有名な本多勝一記者が、時期的に戦争の潮時だからリークしただけだと指摘していた。今の朝日新聞に、そんな記者はいない。
ここまで墜ちたか朝日新聞も、ということだ。



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