阿部知子議員を非難した輩が参政党を生かした
- 井上靜

- 7月21日
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阿部知子衆議院議員(立憲)が指摘した。
参政党が支持を広げたことに慌てた既成政党は、その体質が排外主義であると批判しているけれど、そもそも参政党は薬害問題で注目を集め、さらに外国人の排斥などへと主張を展開したのだ。
この事実から同議員は、小児科開業医として関心を持って発言してきた薬害について言及した。大企業である製薬会社からの政治献金を受け取っていたり頂戴する期待をしていたりの既成政党は薬害に対し沈黙していた。この間隙を突いて参政党は、実はカルト宗教から支持されていたけれど隠して、大企業の後ろ盾が無いことをアピールして支持を呼びかけたのだ。

もとから既成政党が薬害に真面目な取り組みをしていたら違った。
あそこまで参政党が伸長することはなかったはずだ。医療と行政に難があって市民が不安がっているところに付け込むように支持を呼びかけて相当の効果があった。それを見す見す許した既成政党の怠慢がある。
それなのに、注目されて支持を集められてしまった後になってから参政党は排外主義だと批判して手遅れになった。これだから既成政党は反省が必要だと、同議員は指摘している。まったく当たり前の指摘だ。
ただし阿部知子議員が同じ党の原口一博議員を引き合いに出したのは不適切だった。
なぜなら原口議員は参政党と同じ手口で注目を集めているだけだから。彼は周知の通り極右の歴史修正主義者である。特にドイツと日本は、薬害などの医療犯罪と戦争犯罪は密接な関係がある。それを右派が本気で糾弾することはあり得ない。
だから、前に川田龍平議員が薬害の被害者としての立場から活動していることについて、にもかかわらず政治的な立ち位置が左右にぶれている事実を指摘のうえ批判した。なのに、医療問題に詳しい知り合いのジャーナリストは彼を支持するあまり「右や左の問題ではない」と感情的になった。これは先日ここで取り上げた話題であった。
特に酷いのは米山隆一議員であった。
被害について権威ある論文が無いとか、有益さのほうが被害を上回っているとか、そんなことを言って、阿部知子議員を批判した。文献が無いのではなく彼が知らないだけだとか読んだところで彼の知識では理解できないとかの指摘は色々と出ているし、もともと彼は出まかせで他人を批判する発言が多いので、これもその一つだとも言われていた。
なにより米山隆一議員は論点をすりかえて阿部知子議員を非難したから最低だ。あるいは、そう言って被害者を切り捨てれば自分らの責任が無くなるということだ。とんでもない言い逃れ。無責任。政治家失格。
しかも、全体から見て多少の犠牲は仕方ないという冷酷かつ残忍な趣旨である。こういう医師と弁護士がよく見受けられるから、同議員もそのカテゴリーに入る医師・弁護士ということだ。それが駄目なのだと何十年も前から言われてきて、だから市民の目線が必要なのに、彼はいい加減に権威主義を持ち出す。そんな議員は要らない。税金の無駄だ。
阿部知子議員に「参政党に行け」と罵声が浴びせられていた。
そもそも参政党が不安に付け込み煽って注目されてしまう前に、他の党が真面目に取り組むべきだったと言っているのに、そんな非難は不当極まる。
こういう人達は、参政党のファッショ体質を批判しているようでいて自分がアンチ参政党ファシズムになっている。まさに「木乃伊取りが木乃伊になる」だ。
他にも、医学博士号を持っているという女性が、阿部知子議員に対して「東大出の医師ともあろうものが」と滑稽な非難をしたうえ「まあ、お歳なのでしょう」とハラスメント。もっとも、学位をひけらかす人なんて、だいたいそんな非常識な人である。
特に愚かなのは、自称リベラルとか野党支持者たちである。阿部知子議員の指摘に対して、参政党の差別主義を批判することを否定していると言って攻撃していた。どうやれば、そんな解釈ができるのか、頭の構造を疑うしかない。
こういう人達こそ実は参政党を生かしているのだ。



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