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  • 執筆者の写真井上靜

パイオニアの思い出

更新日:2月19日

 パイオニアといえばカーナビの会社で通っている。

 かつてはオーディオが中心で、日本の会社の中で中心的な企業の一つだった。後にオンキヨーと合わさって、それがオンキヨーの経営破綻で一緒に無くなった。他にいくつものオーディオメーカーが無くなった。オーディオのスタイルが変化したからで、それについては説明するまでもないだろう。

 そして今ではパイオニアならカーナビである。


 『怪獣総進撃』という映画があった。

 その冒頭で「21世紀初頭」とナレーションが入るけれど、そのあとゴジラが暴れる街にあるパイオニアの看板のロゴは90年代のうちに無くなっているはず。

 この映画はゴジラシリーズの8作目で1968年の公開である。だから、この当時はパイオニアが危機に至るとは予想できなかったのだろう。近未来の設定だけれど、それより前にとは想像を絶することだったわけだ。



 なんでパイオニアの話をするのか。

 それは思い出があるからで、ただしオーディオ商品は買ったことがない。系列の電話会社があった複数の場所に偶然だが住んでいたので、親近感があり、その電話は買ったことがある。

 もう一つ、かつてオーディオメーカーで働いたことがあり、そのさい話題になっていたのだ。これは人員整理で解雇ということがマスコミで騒がれたことだ。


 パイオニアは「福音電気」だった。

 もともと創業者が基督教徒だったから、そういう社名にしたと言われている。それなのに非情な解雇をしているということで騒がれたのだ。

 しかし、オーディオメーカーで働いていた時、営業で行った個人経営のレコード店の主が、こう言ったのだ。「あそこは放漫経営で、ろくに仕事しないで給料もらっている社員が大勢いるから、その結果だ」と。


 その後プラズマテレビの事業で失敗した。

 この前からロゴは使われなくなっていた。それが続くと思ってSF映画のセットの看板に描かれていたということだ。もしかすると宣伝のタイアップだったのだろうか。時々ある。そういう場合は怪獣が壊さないものだから。和光時計台などは壊して苦情があった。

 そんなことで、いまさら思い出の話であるが、かつてオーディオメーカーが放漫経営でいいほど儲か時代があったということで、これは他の分野にも言えることだ。それなのに教訓としない企業が多いのは、緊張感が無いのか、それとも解っていてもどうすることもできないのか、である。多分、両方だろう。


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