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『ニュースステーション』の後継者である安倍晋三と小泉純一郎と片山さつき

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年10月18日
  • 読了時間: 3分

 中選挙区制は、日本人の政治的な民意を国会によく反映させていた。日本の政治情勢と合っていたからだ。

 今にして思えばそうだったという人もいるが、元々その指摘は多くの人がしていたはずだ。それをマスコミが大キャンペーンを張って否定し、小選挙区制度の実現に向けたプロパガンダを大々的に展開したのだった。

 その中心がテレビ朝日であり、特に血眼だったのが『ニュースステーション』だった。外国のテレビ報道番組から「日本のテレビで最も人気があるニュースショー」と言われているくらいだったから、影響力は絶大だった。


 それは反自民を偽装しながら日本を右に牽引・誘導するものだった。

 だから自民党は単に用済み・お払い箱の危機感から反感を抱いただけで、また週刊文春などの右派メディアは朝日攻撃していたけれど上辺だけで、これらも実は全部グルだったのではないかと当時から疑う人たちはいたのだ。そろそろ政権交代するべきだと言いながら、限界に達した自民党の亜流である第二自民党が必要だという話にもっていくのが露骨だったからだ。


 この中心となっていた『ニュースステーション』は連日のように「政治学者」を出して異常な論調を垂れ流し続けていた。

 もともと指摘されていた小選挙区制の最大の問題点である「死に票」について、これを肯定し、政権に就かない野党は「死に議席」だから無駄であるとまで言ってのけ、多様な意見の代表者を民意の数と合った割合で国会に送ることを全否定したのだ。

 しかも、特徴の違う政党が交代で政権を担うのではなく、殆ど同じ政策の保守政党で政権交代し、そうでない他の政党は排除すべきで、なぜなら平和だの福祉だのと無用な政策を重視する政党は邪魔ということなのだ。日本は世界一豊かな国だから、その利益を守るためには戦争をするべきだし、社会の弱者を助ける必要などないのだから。



 これは当時「バブル」といわれる泡沫経済の時代だったからだ。

 しばらくしたら泡が破れて中身が空であることが誰にでも実感されたけれど、しかし当時の『ニュースステーション』は、例えば東大を出て東京銀行に勤務していたというオジサンがレギュラー出演して恒例の「夜桜中継」とかサントリーホールのコンサート紹介とかしながら「桜を見てクラシックを聴いて、私たち日本人は豊かになったんでしゅねえ~」と言うなどのバブル酔っ払い企画の連続だった。

 これと並行しての平和や福祉を否定するキャンペーンだった。


 結局、小選挙区制になっても二大政党は実現しなかった。

 そして のちに桜は安倍晋三総理、コンサートは小泉純一郎総理、福祉無用は片山さつき議員、というように『ニュースステーション』は自民党の中枢に引き継がれたのであった。


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