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  • 執筆者の写真井上靜

ロシア非難の対米従属に迎合する日本共産党の事情

 アメリカにはロシアを非難する資格がない。

 ロシアの国連大使は、アメリカによるユーゴスラヴィア、イラク、リビア、アフガニスタン、シリアへの侵攻とベトナム戦争は、いずれの国もワシントンから数千キロ以上離れた場所にあると指摘した、

 たしかに、いまロシアは国境線を接した隣国で民族紛争など暴力沙汰が続いているから集団的自衛権の行使(これの正否は別にして)であって国連憲章違反ではないと主張しているが、これまでアメリカは遥かに離れていて直接の関係がない国々に戦争をしかけてきて無反省と居直りをしているのだから、それでいてよくもアメリカはロシアを非難できたものだ。



 ロシアは突然に戦争を始めたのではない。

 ウクライナの紛争は8年前から始まっていた。これを終わらせるために戦争を始めたことを、当地で取材しているジャーナリストは指摘している。これは欧米の大手メディアの記者がやっていないことだ。

 また、日本からは日本共産党の関係者が現地に来て詳しく調査していたことが目撃されている。だから機関紙『赤旗』の記者と編集者も志位委員長ら党中枢の人たちも、それら事情を知らないはずがない。


 ところが日本共産党は、単純で一方的な「ロシアが悪い」に迎合する。

 もともと日本共産党は、ロシアにはソ連時代に、中国には文革時代に、具体的な昔の恨みがあるので、欧米と追従の日本で言われていることが実は変だと解っていても、ロシアと中国を批判することがしばしば。

 その具体的な昔の恨みで中心なのが、日本共産党は、かつてプーチン大統領の元勤務先が、党の執行部と対立する党役員にコッソリ資金を渡して操作しようとしたから怒っていること、中国で日本共産党員が紅衛兵に殴られたりしていること、である。

 だから近所の知合いの高齢の日本共産党員は、ロシアと中国は聞いただけでムカつくと言っていた。これを聞いて「なるほど」だった。

 よく誤解している人たちは、共産党らしくない他党への迎合について「野党共闘のためでは」と言うけど、ロシアと中国が関係する場合は違う。

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