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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2020年9月22日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年6月24日

 タレントの毒蝮三太夫がブログで、自分は庶民の間に入って行く仕事をしていたからどうしても気になるとし、それで庶民のためになる政策に最も熱心なのが共産党であると指摘した。

また、政党助成金の拒否など筋が通らない金は受け取らないなど、もっともまともなのが共産党であると述べ「やけに持ち上げているな」と相変わらずの天真爛漫な調子であった。

おそらく彼は、親交があった立川談志と、共産党の書生っぽさが気に入って応援する林家彦六とが、悪口を言ったり褒めたりをし合ったことも、念頭に置いているはずだ。

 毒蝮三太夫といえば、子供のころ自宅近くの商店街へ収録に来たのを見たことがある。いつもの調子で毒舌も発していたが、子供に対しては「ウルトラマンのアラシ隊員ですよ」と。こうして庶民に分け入る仕事をしていたから、ということだろう。

 これに比べると、ラサール石井のように、共産党はよくやっているが共産党だからいけないのだという意味のことをわざわざ言い添える処世術は醜い。

 あと、毒蝮三太夫はこれまた相変わらずの毒舌で、立憲民主党の枝野代表も志位委員長と同じで顔が良くなくて訴えかけるにも影響するのだから力を合わせろと言う。立憲民主党は政権を取るなら共産党に力を借りる覚悟をするべきで、共産党ほど庶民のための政策を立てられていないのだから、というわけだ。

 この毒舌は気風がいい。かつて田原総一朗など、鳩山由紀夫に対して共産党と組む気があるかと質問したが、その可能性があるから駄目だという方向に話をもっていこうとしているのが見え見えで実に嫌らしかった。

 そうでないから、気風がいい毒舌の毒蝮三太夫であった。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2020年9月19日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年6月24日

 今年の夏は去年に比べると暑くなかったが残暑は厳しく、寝苦しさから昼に眠くなること度々で、だから作業中に眠気覚ましでラジオをつけていたけれど、そこでFMから放送されてきたのが『ゴールドベルク変奏曲』だったから最悪である。冗談ではなく本当のこと。

 その数日後、デビット=ヘルフゴッドの演奏が放送された。得意のラフマニノフのピアノ協奏曲3番などであった。この人は映画『シャイン』のモデルであるが、しかし中村紘子は、聴いてみたら素人臭いと述べていた。実際そうだった。精神病の挫折から復帰したという美談だけの人ではないだろうか。

 さらに数日後、ベートーヴェン生誕250年ということで、ピアノソナタ25番『熱情』を放送していた。

 昔、大映テレビの連続テレビドラマで、これが課題曲の音楽コンクールに出る主人公を小泉今日子が演じていた。ライバルの嫌味お嬢様が高木美保であった。そして今、権勢に媚びない小泉今日子、権勢に媚びる高木美保、ということになっている。

 だいたい、小泉今日子の発言は特に政治的でなく、ただ権勢に媚びることを潔しとしないだけだが、それを政府に批判的だと勘違いする輩がいるのは、それだけ多くの芸人が権勢に媚びているからだろう。

 かつて中森明菜は、同期デビューの人たちとはライバルなので距離をおいていたが、例外は小泉今日子で、心を開いていたと言っていた。他のことでは不倫とか色々と言われているとおりでも、それについて価値観は人それぞれ。しかし権勢に媚びて当たり前だとするか、そんなことは潔くないとするか、この違いは人を判断するのに結構重要だ。

 もとは、アイドルとして人気を博していた当時、中森明菜は「本音の人」で、小泉今日子は「お調子者」というのが一般的な印象だった。ところが、中森明菜の見方は違ったということだ。そして、その見方は当たっていたということなのかもしれない。

 
 
 

 先日、「勇気をもって政権批判する芸能人」の如何様について話題にしたが、これは今の香港についても同じだ。


 いちおう自民党を批判しているタレントやモノカキの連中は、権力に歯向かうと商売に不利だから、いちおう自民党政権を批判してはいても、必ず野党がダメなせいだと言って嘘を並べ、なぜ野党がダメなのかという話から、野党共闘ではなく野党を自民党亜流に再編させようと誘導する。これが定石である。

 これなら、勇気をもって政権批判しているとみせかけ、利権政治が続いて欲しい財界などに歓迎されるから、常にスポンサー様の顔色をうかがうマスコミで商売することに支障はない。

 

 そして香港でも、「自由」とか「民主」とかヘッドラインに踊る文字および広告塔の女学生に賛成してみせて、その中身とか実質は無視している。報道が片端から変であることは多くの指摘が出ているのに。

 だいたい外国のことだし、日本とは事情が全然違うから、どんなに勝手なことを言っても影響はない。そして、もともと香港の問題は米中の貿易戦争と言われる対立が背景にあるけれど、戦後一貫して自民党政権は対米従属であるし、軍拡の口実に中国の脅威を煽っている。

 これだから、香港のことで安直に自由とか民主とか言いながら人権派ぶる。それならば日本の人権問題ではないし、中国の悪口を言っている分には日本の国策に沿っているので、日本の権力から睨まれなくて安全だ。


 そして、「勇気をもって政権批判する」タレントやモノカキと、蚊帳の外の日本から「香港の自由と民主」を応援しているタレントやモノカキは、共通している。


 
 
 
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