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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年5月12日
  • 読了時間: 2分

 ボブマーレイの映画が公開。

 高校の担任教師は演歌が好きで「♪他人を押し退けて生きてゆくより~安い酒に酔いたいね~新宿港町~」なんてのが庶民の心だと言う奴隷根性の持主だったから、レゲエの「♪Get Up, Stand Up, stand up for your right ~don't give up the fight」に共感していると敵視した。


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 尹伊桑のこともあった。

 韓国の軍事政権に殺されそうになったさい国際的な騒動になって助かった。有名になりたい病というのではなく、知名度のため有利になり生命の危機で差が出ることもある。

 そう言っているのに、この担任教師は話をちゃんと聞いておらず「自己顕示欲が強いんだな」と否定的に言って侮辱した。

 あと尹伊桑のことは、後に大学で韓国人留学生が話題に乗ってきたが、こちらは音楽の話をしていたのに、彼は政治の話をはじめた。


 なんであれ田舎の教師だから知らなかったのだろう。

 わが校に赴任する前に勤務していた学校は、これが現代なのかというほど僻地だったと聞いた。

 『ハイジ』という映画で、フランクフルトで読み書きを習って帰ったハイジは、地元の学校に行って授業には難なく付いていけるようになっていたけれど、物語に魅せられて読み書きを熱心に勉強したから、教室で将来の職業について訊かれて「小説家になりたい」と答えたところ、これは教室で独りだけ変わったことを言ったことになり、教師は不可解そうにするし他の子供たちは笑いだす。

 なんでそんな反応なのか疑問だったハイジは、その後、フランクフルトからクララを連れて来た祖母に話したところ「おそらく田舎の人たちは知らないのだろう」と言われた。

 きっと、世界中が同じことだろう。


 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年3月24日
  • 読了時間: 2分

 「貧乏が生んだ知恵」

 あの円谷英二は、特殊撮影(特撮)とは、それがそもそもだったと言っていた。そして今度アカデミー賞の特殊視覚効果の部門で、ゴジラの新作が日本映画として初めて受賞し、それもハリウッド映画に比して低予算で仕上げていたことも称賛されたが、そうなると元々ケチな日本の映画界では、工夫すれば良いと増々ケチにならないかと危惧もされた。


 そのうち、何でもCGで表現できるようになるかもしれない。

 そして、その進歩と普及により、金もかけなくてよくなる可能性がある。これは、どんなことでも同じだ。

 なら、自衛隊の描写も防衛省の協力が無用になる。かつて書いた脚本も映画化できるだろうか。怪獣映画を撮った監督に読んでもらったら「この話では自衛隊が悪役になっていて、

協力を拒絶されてしまうからと没にされる」と言われた話を。

 あれから何十年も経過し、オキシジェンデストロイヤーの構造が解明され、非核三原則や国際原子力機関の監視で難しい核兵器ではなくデストロイヤーを、芹沢博士個人の研究所でも作れたから自衛隊の設備なら大量生産できるぞと取り組む話は、そんなに自衛隊を悪者にしているのだろうか。

 もちろん、自衛隊の幹部たちが危ない発想を真面目に語っているという場面の連続ではあったけれど。


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 話は変わるが、先日ここで、前に同人誌に発表した小説の話をした。

 そうしたら読みたいと言って来た人たちがいるので、ブログに転載しようとしたが、紙に印刷されたものだけで素のデータが無いのだ。そうなるとスキャンして変換する方法しかないけど、これは手間がかかるうえ読み取り間違いが多い。書き写した方が早いかも。どうやるにせよ暇を見て少しずつ作業している。

 それでは、ついでにシナリオ化しようか。低予算で映画化できるネタだからスポンサー探してもいい。製作費を集めるのか意外と簡単で、その管理がむしろ難しい、という話は、前にした通りである。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年3月11日
  • 読了時間: 2分

 前に雑誌に書いた日本映画監督協会の創立記念祝賀会を取材した記事の件。

 この催しで、同協会は、映画の著作権は製作者ではなく監督にと主張していた。これについて、スタンリーキューブリックみたいに製作兼監督とすれば良いのにと言うと、できることならそうしたいが難しいというのが監督の立場だった。


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 それをスタンリーキューブリック忌日で思い出した。

 キューブリックは『スパルタカス』で雇われ監督となり揉めた経験から「ますます製作の管理面に首を突っ込むようになったが、しかし映画の芸術面での成功は、この分野での闘いにかかっている」と言っていた。

 それで自分が映画を作るなら製作・監督でないと無理だなと思った。それは、もちろん難しい。


 製作費を集めることは難しくない。

 なぜなら、あるところにはあるからで、集めたあとの管理の方が難しい。そう言っていたのは三浦和義氏であった。彼は映画製作を手掛けたことがある。そして、交渉すれば幾らでも出て来るというほどだったそうだ。しかし、集めた資金を製作に関与する者が着服したので、業務上横領で刑事告発したという。

 むかしから、映画製作で横領は珍しくなかった。大作にしては安っぽい出来なのは製作に関与している者が横流したからで、それで家を建てた人がいたとか酷いこともあった。


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 ところで交渉というと刑務所の暖房である。

 かつて「ロス疑惑」で騒がれて逮捕された三浦和義氏は、収監された宮城刑務所で執拗に抗議と請願を繰り返し、冬に暖房を入れさせたのだった。緯度からして暖房は無用だと突っぱねる刑務所の職員に対し、では自宅にも暖房は無いのかと突っ込むと、有ると白状した。この結果だった。これを映画化で高知東生が演じていた。

 最近、長野刑務所で凍死者が出た。低体温症であったのに病死といって誤魔化していたという酷い話である。


 要するに、無いとか駄目とか言われても交渉次第ということである。

 
 
 
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