- 井上靜

- 8月10日
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梅村みずほ議員は議会質問で、入管の問題で外国人の死を詐病と言った。
これを批判されると、詐病とは言ってないと抗弁した。詐病で死亡することはないのに、それを詐病だと言うのは死者を冒涜することだし、いくら入管の問題で隠蔽や正当化をしようとしたにしても酷すぎると言われたので、否定に走ったのだろう。
それで、詐病とは言ってないと言えば否定できたつもりのようだった。

その議会での質問で、梅村みずほ議員はなんと言ったのか。
まあ、詐病だとは言ってなかった。詐病ではない証拠があるかと言っていた。この質問は「悪魔の証明」を求めるものだ。詐病ではないという到底あり得ない証拠を求め、それがないなら詐病になるという意味の質問であった。ということは、結局は詐病だと言ったことになる。
こういう空々しいことを、前に言ったのは小泉純一郎首相であった。
イラクに大量破壊兵器は無かった。
もともと有ることの確認はされてなかった。それなのにブッシュjr大統領はイラクに戦争をしかけた。そのあげく大量破壊兵器は見当たらなかった。この事実を突き付けられて、アメリカを積極支持したことを問い詰められた小泉純一郎首相は、大量破壊兵器が見当たらなかったけれど、無い証明は無いと言ってのけた。
そうやって自分の過ちを正当化した。それでいて、原発事故があってから「通産省の役人に騙されていた」だから原発は止めようと言い出したので、なら、アメリカ軍が使用した劣化ウラン弾で汚染され深刻な被害が出ているイラクについてどう思うかと質問されたが、これに対して彼は無視を決め込んだ。

同じ屁理屈を駆使した梅村みずほ議員と小泉純一郎首相ということ。
それで平気でいられるのが日本の政界である。小泉純一郎首相は引退して息子を後継にし、この息子はパフォーマンスばかり熱心で他にやっていることは無茶苦茶であるし、梅村みずほ議員は維新を追われるように辞めると参政党に鞍替えして議員に返り咲きした。
ただ、小泉進次郎は親の組織があるから受け継いで当選できるけれど、梅村みずほ議員はあんなに顰蹙を買っていても、そこが良いと積極的に投票した人たちがいるのだ。その中には弁護士もいて、彼女に投票したと公言する人もいる。もともと弁護士の人権意識なんて所詮その程度ではある。
けれど、それらの事情を割り引いても深刻な日本の民度の低さである。これが政治に反映している。


