話題のツイート、
「私が学生の頃、日本史が苦手だった原因がこれ。自分の国なのに誇りを持てなかったから、テストの点数も世界史より悪かった。大人になってから自虐史観でない歴史を知って今は歴史が大好きになった。」
に、ついて。
百田尚樹は漢文なんて中国語だから学校で教えるなと言った。
曽野綾子は連立方程式なんて無用だと言った。
ついに日本史は自虐史観だから試験の点が悪かったので自分の頭が原因ではないと言う人が出たわけだ。
勉強が苦手なのを科目のせいにするのは右派が相場である。
そもそも、日本史が世界史より厄介である具体的な事情がある。
日本史は高校から、古文書などの資料から考える必要が生じて、古文・漢文の知識も要るようなるなど、ただの丸暗記では通用しなくなるから面倒なのだ。
それなのに世界史より日本史の成績が悪かったのは「自虐史観」のせいと言うのは滑稽な言い訳である。
それに、近代史までは授業で取り上げない。明らかに、ただ彼女は勉強が苦手だった。
逆の意味で社会科が気に入らない人もいる。
最も受験に向いている「山川」の参考書は、それだけに文部省の意向に沿った反動的・反市民的な傾向なので、受験勉強が不愉快では成果に支障があるからと、文系だけど社会科ではなく数学1を選択した人もいる。自分がそうだった。
数学1は、文系の社会科で科目が何だろうと代わりに使えるし、理数系でも使えるから、受験にとって実に便利である。
ところで「自虐史観」なんて言葉は不可解という人がいる。
ただ、これは特定のサークルとかセクトのサブカルチャー造語である。同様に「陰謀論者」「ニセ科学」「反ワクチン」などがある。「アカ」という思想はないし、「ヤソ」という宗教がない、というのと同じで、もちろん学術用語ではない。
いずれも党派性に基づいた烙印押しレッテル貼り攻撃による内ウケで自己満足や自家撞着を誤魔化して優越感に浸る自慰行為の言葉だ。
それを利用して成績が悪かったことを誤魔化すのだから、よほど勉強が苦手で嫌いだったのだろう。