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​炬火 Die Fackel 

更新日:2024年4月8日

 前に、こんな体験談を紹介した。

 高校に間違って入ったものの勉強に全くついていけず赤点をたくさん取って留年となった男子がいて、その原因は発育障害だった。それで当人は退学して働くと言ったが、親から「頼むから高校だけは出てくれ」と懇願されたという、よくある話であった。

 そして、高三の末期には、なんとか単位を取れるくらいになって、卒業できた。その人は良いが、こっちは一年生と二年生で同じ担任の教師に、世話を押し付けられたのだ。そして嫌なのに三年間同じ組にされてしまったのだ。そして何かと脚を引っ張られて大迷惑であった、これは担任の教師が出来損ないの落第生をなんとかしようとしてのことだったが、その世話を押し付けるとはひどすぎる。



 この担任は、他の生徒にも同じことをしていた。

 それは二年生の時に赤点で留年した男子がいたさい。この人は目つきが怖かった。正直、はじめて見たときはゾッとした。不良っぽい人だったが、そのためなのかは解らない。とにかく、二年生の時に真面目にやってなかったことは間違いない。

 そして二年次をダブった。この時、同じ組の男子が、仲良くしていた。そして落第生の方は今度こそという気持ちがあるけれど、仲良くしている方はよく解らないので、ただ付き合っているうちに成績がひどいことになってしまった。

 そして留年していた方は三年生に進級したが、付き合っていた方は落第してしまった。


 この落第に気づかず、三年生として接した。

 「どうせ俺は二年生だよ」とふて腐れて言った。それで、こいつはダブっていたのかと知った。その時は自業自得だと思った。

 しかし、考えてみると、連続して留年生を抱えた教師が、その対策として犠牲になる生徒をあてがうという手法を連続してとっていたのだから、この教師は悪辣であると後で気づいた。あと、他の教師が自分にだけ、なぜか試験の採点や出席日数で甘くして成績を一つ上に付けてくれたけれど、そんなこと教師から気に入られていた生徒でさえなかったのに、嫌われていた自分にしてくれたのは、御礼とか褒美の感覚だったのだろう。


 担任教師は、その悪辣なやり方で他の先生から嫌われていたのかもしれない。

 それで、別に留年する成績ではなかったけれど余計な苦労を強いられていたので、実際より一つ上の点を付けてくれた。そう考えると納得できる。そして、それを言われるのを避けたかったのだろう、その教師は、話しかけようとしたら逃げ去ったことがある。最低の教師であった。

 しかし、落第生の親は、最高の教師だと絶賛と感心であった。


 結論。気の毒だが、留年している奴と仲良くすることは避けた方が賢明だ。

 図書館で勉強している高校生を見たが熱心そうだった。

 と、言っている人がいたので思い出した。高校三年生の時のことを。あの時、学校の近くにある図書館に行ったら、勉強している人たちが大勢いた。

 なんで図書館に行ったのかというと、同じ組の人が図書館に行けば勉強する場所があると言って誘ったからだ。しかし、勉強するためではなかった。何か他のことをするためだった。何の作業かは忘れてしまった。あまり気が進まないけれど付き合わされた、という感じだった。


 そして行ったら受験勉強している人たちばかり。

 そんなところで別のことをするなんて、雰囲気からして到底できないことだった。彼は、当てが外れたということで「ごめんね」と言った。これは、こちらが苛立った様子なので、謝ったようだった。

 しかし、苛立ったのは事実だけど、そのわけが違った。こちらも高3だから受験勉強して当然だった。それなのに、変なことに付き合わされて、図書館に行ったら受験勉強している人たちでいっぱい。それを見たので、これでは誰でも苛立って当然だろう。


 なんで、受験勉強の時期に、受験と無縁な人に付き合わされるのか。

 この男は、前にも話題に出した落第生だった。高校に間違って入ったものの勉強に全くついていけず赤点をたくさん取って留年となった。原因は発育障害だった。それで当人は退学して働くと言ったが、親から「頼むから高校だけは出てくれ」と懇願されたという、よくある話であった。

 そして、高三の末期には、なんとか単位を取れるくらいになって、卒業できた。しかし、それが精一杯だから、卒業後はフリーターになって、まず普通自動車免許を取得し、しばらくしてから職に就こうということだった。

 それは、それでいい。しかし受験する者が付き合わされてはたまらない。


 ところが一年生と二年生で同じ担任の教師に、世話を押し付けられたのだ。

 そして嫌なのに三年間同じ組にされてしまったのだ。そして何かと脚を引っ張られて大迷惑であった、これは担任の教師が出来損ないの落第生をなんとかしようとしてのことだったが、その世話を押し付けるとはひどすぎる。これでは一緒に受験する人と勉強することができない。

 しかし、先日の話題の通り、親が面談で滑稽なことを言ったため、駄目な親だから抗議されないと舐めた態度に教師は出た。実際に、担任の教師がうちの親から文句を言われることは無かった。

 それで、家出して親戚のところに身を寄せて受験と進学したのだった。


 こんなことを、図書館で受験勉強している高校生の話から、また思い出したのだった。




  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年2月23日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年2月23日

 眉毛が左右つながっていると運気が悪くなると言われる。

 これは見た感じが悪くて他人から嫌われるので、そこから何かと人間関係に影響を及ぼすということらしい。どうして見た感じが悪いのか。しかめっ面をしているとか陰険そうとか、性格や人間性について否定的な評価を受けるということだ。



 おなじ高校の男で、そんな顔の男がいた。

 それで、上記を言ったところ、「いいよ」だった。もともとおしゃれっ気は皆無の人だったから、どう見られたり思われたりしても気にしないということだ。

 ただ、こっちは良くなかった。険悪そうな人相の人と一緒にいる奴だと思われてしまう。これは気高くて近寄りがたい感じとは違うから、迷惑するだけでなく自分を貶めることにもなる。



 自分さえ気にしなければ良いことと、自分が良くても他人に迷惑のことがある。

 やはり同じ高校で、停めてあるスクーターの鍵を壊して無断借用・無免許運転を面白がってやっていた男がいた。何度もやっていると、そのうちバレるぞと注意したら「俺は気にしないよ」と言った。刑法犯になればパクられるから気にしないでは済まない。その意味が解らないから、周囲の人から彼は馬鹿だと言われていた。

 それで実際にパクられたのは、彼と一緒にいた同級生だった。彼は警察で追及されても自分独りでやったと言った。それを感謝しないで、自分はツイてたけど彼はツイてなかっただけだと言っていたので、やはりバカだったと皆が言っていた。


 しかし本当にバカなのは巻き添え食らって背負いこんだ方ではないか。

 そう指摘する人もいた。あんなバカをかばっても意味がない。感謝しないだけでなく、そいつは卒業後にFラン大に入って遊んでばかりで六年も在学し卒業できず、あとは親の遺産で食っているという奴だった。

 その点でいうと、眉毛がつながっている男のことも、当人にしゃれっ気がなくて気にしないというのはいいが、一緒にいる悪影響というのを考えたら、もっと避けるようにしたほうが良かったと思う。


 これらは、あることで人相についての話題になったから、思い出したのだった。

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