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  • 執筆者の写真井上靜

高校野球とプロ野球とでは選手も観客も違うはず

更新日:2021年10月8日

 コロナウイルス問題があるのに開催強行された東京オリンピックに続き、高校野球甲子園大会も開催強行された。

 それで、この主催者である朝日新聞に批判が起きていた。


 もともと、商売敵の読売新聞がプロ野球を販売促進に利用してきたのに対して、朝日新聞は高校野球を利用してきた。そして高校野球はプロ野球の登竜門のようになっている。

 それで、朝日新聞は会社をあげて高校野球に熱を入れていたが、この社是に社内から異が唱えられてもいた。しかし、それを公然と発言することは困難らしく、かつて本多勝一記者は堂々と問題にしていたけれど、あくまで有名になっていた人だから容認されたことだろう。


 その朝日新聞の紙面にとって例外的に掲載された高校野球批判が、本多勝一記者の署名入り記事であった。

 この記事は、野球によって身体を壊した人を診察しつづけてきた医師のインタビューが中心で、この医師の告発によると、特に投手は無理をしすぎであり、せめて高校野球の規則を変えて変化球を禁止するべきというものだ。


 もともと本多勝一記者は、野球それ自体が投手ばかり負荷が大きい不自然な競技であると言って問題にしていた。

 それで団体競技でありながら、秀でた投手がいると獲得に球団は血眼になり、特に読売ジャイアンツは、金田・江川・桑田など、札束攻勢にドラフト破りなどと、なりふり構わずであった。

 また、高校野球で活躍して鳴り物入りでプロ野球選手になった投手には、肩や肘など身体を壊して手術を受けたり引退が早かったりの人が目立つ。やはり早くから無理をし続けてきたからだろう。


 しかし、もともと野球は投手ばかり負荷の大きな競技だったのかという疑問がある。

 よく、学校のソフトボールでは守備をローテーションするが、野球も元は同じだったのではないか。だから九人で九回やるのだ。この方が、どの投手と打者が対戦するかで偶然性が高まり面白いはずだ。

 それが、プロ化したら得意な守備を専門にやって見せるようになった。だから、学生スポーツでは未だ守備をローテーションするべきだ。こうすれば投手ばかりやって身体を壊す人が居なくなるはずだ。



 あと、観客の態度もプロ野球は高校野球と違うはずだ。

 そもそも、アマの学生などは応援して励ますものだが、プロは名人芸を鑑賞するもの。だからプロは、出身その他による贔屓のチームや選手を応援するにも騒々しくはしないものだった。賑やかな応援は「ラッキー7」で集中してやること。

 なのに、80年代に入ってからプロ野球の応援が騒々しくなり、高校野球じゃないぞと批判されていたが、定着してしまった。これは70年代の末期に広島カープの応援団が高校野球と同じような応援をはじめて、それに他球団の応援も影響され、球場が騒がしくなったという指摘がある。

 たしかに、広島カープは市民球団だからと応援する人たちがいて、もともと弱小だったから大選手もいなく、高校野球と同じ戦術を駆使して地味に試合を戦っていたので、騒々しく応援したのかもしれない。


 しかし、いいかげん元に戻って欲しい。

 それに、コロナウイルス感染拡大防止にもなる。



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