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鈴木邦男氏の逮捕された体験

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年1月31日
  • 読了時間: 3分

 亡くなった鈴木邦男氏は、かつて逮捕された経験を語っていたことがある。

 これは、犯人が捕まらないのは統一協会だからだろうと言われ続けてきた朝日新聞阪神支局襲撃事件のことで、右翼団体を警察が捜索していた中でのことだった。

 ここで家宅捜索をされた鈴木邦男氏は猛抗議したところ、公務執行妨害の現行犯で逮捕されてしまったそうだ。



 前に月刊誌で鈴木邦男氏が対談している記事の録音起こしをしたことがある。

 だから読んでとブログなどで紹介したことがあり、それを読んでくれた人たちは憶えているだろうが、その当時、自民党の会合で百田尚樹氏が米軍基地問題にさいして「『批判している沖縄の二紙を潰せ』とか『政権に不都合な報道や論調を全国紙が載せたら財界に働きかけて広告を出させないようにして経営に打撃を与える報復をするべきだ』とかいう趣旨の発言をしたが、こんなのは言論・報道の弾圧であり民主主義社会に対する挑戦ですよ。右か左かの問題では済まない由々しき事です」と鈴木氏は述べていた。


 このように、鈴木氏は言論・報道の自由を尊重する立場であることを常に表明していたし、阪神支局事件でもテロを批判していた。

 それなのに犯人かもしれないことを前提にした家宅捜索をされたのだから、抗議して当然のことだ。

 しかし抗議したら逮捕である。


 これは昔から警察の常套手段であった。

 政治的な迫害のため嫌がらせで家宅捜索するさい、ちゃんと令状を見せろと言うと渡してからいきなり引っ張る。指紋を付ければいいから、破れなくても後で警察が破けばいい。そして「令状を破ったな、コーボーだ!」と言って公務執行妨害の現行犯で逮捕するのだ。

 もちろん、こんな捜索令状を発行する裁判官が悪いのだが、それで弁護士に相談すると、警察官や裁判官の行為を問題にすると商売に差し障りがあるとか自分も迫害を受けるとかで恐れて大体は逃げる。警察の常套手段の話にも「そうなんですかあ」と言って、知っているのに惚けているのが見え見えである。


 また、こんなとき警官が殴る蹴るの暴行を加えることがある。

 それで病院に行き「酷い怪我だけど、どうしたのか」と質問されたら「不良と喧嘩した」とでも言っておくべきで間違っても「警官にやられた」と言ってはいけない。巻き込まれることを恐れて医師が診察と治療を拒否するからだ。

 こういう目に遭った人が怒って医師を訴えたら「警官が暴力をふるうわけがない」と裁判官に頭ごなしに否定されたそうで、それを解っているから医師も安心して拒否するのだろう。

 

 こういう問題を鈴木氏はよく訴えていた。

 それで右翼ではなくなったと言われたりしていた。ただ、そうであるとしても、右翼だった人が熱心で、他はどうなのかということである。

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