西田昌司を助けた立憲民主党
- 井上靜

- 7月22日
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更新日:7月23日
西田昌司が落選しなかった。
裏金とひめゆりの塔の戦争犠牲者を侮辱する発言で非難轟轟だったのに。それで窮地の西田昌司は選挙で「助けてください」と泣き落としに出た。あの丸川珠代を彷彿とさせるが、丸川は裏金が祟って落選したのに、裏金の他に舌下事件それもかなり悪質なことをしでかした西田が辛くも当選した。これは「助けて」の呼びかけに応じた者かいたからだ。

西田昌司を助けたのは立憲民主党だった。
開票で期日前投票の結果が加わると、西田の得票は急増したから、組織票が相当に入っていたと指摘されている。それでも西田の得票は前回の半分以下に激減していた。西田の当選に驚いた人たちが、その選挙区である京都府民は何を考えているのかと言っていたが、やはり裏金や非常識発言のため投票しなかった有権者はそれ相当にいたということだ。
ところが、批判票を参政党が取った。これは他でもあることだが、そのうえ京都では国民民主党と立憲民主党も候補者を立てて批判票を分断した。これにより共産党の現職が得票を奪われた。立憲民主党は他と違って自民党に擦り寄らない方針だったし、候補者を降ろしてもらう協力を共産党から受けている選挙区もあったのだから、京都は候補者を立てず共産党の現職を支援すべきだった。そうすれば西田を駆除することは簡単だった。
立憲民主党は京都で自民党と相乗りしてきた。
だから、立憲民主党が自己のことばかり考えて候補者を乱立したという批判の一方で、もともと自民党と一緒にやっているのだから、共産党の現職を支援して自党の候補者を降ろすことはしないのが当然だとも言われていた。
つまり、裏金など党派にかかわらず誹りを受けるべきことより、自民党と馴れ合ったり反共で提携することを、立憲民主党は選択したという指摘である。これは当たっているだろう。特に京都では、立憲民主党と国民民主党の旧民主党が共産党を敵視して、そのためならなんでもやってきた。この象徴的な人物が前原誠司であることはいうまでもない。
しょせん立憲民主党は保守で右派だ。
だからといって、共産党が候補者を降ろして協力しても感謝せず、うまくいけば自分の手柄、思い通りでないと共産党のせいだと責任転嫁、という子供っぽさまる出しの態度が正当化されはしない。だから野党支持者から顰蹙を買っていた。
なにより今回の西田問題は、党派と関係なく、許してはならないことだった。それに対する認識が立憲民主党に無いということである。
もともと立憲民主党なんて結局は国民民主党や維新と同じで、自民党の補完勢力だと言う人もいるが、そういう部分もありはするだろうが、政治が何をすべきか理解していない只のバカが幅を利かせている部分が組織の中にあるのではないか。



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