行政文書開示は黒塗りだらけの訳
- 井上靜

- 2021年8月19日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年8月20日
スリランカの女性が死亡した問題で、関連文書1万5千枚がほぼ黒塗りで開示されたことを、弁護士らが記者会見で現物を提示して不当性を訴えた。
いつも、情報公開制度で行政文書を開示請求しても、出てくるのは真っ黒に塗りつぶされた書面で、まったく情報公開になっていない。この制度が2001年に始まった当時から批判されていたけれど、それから20年経過しても変わらないどころか、黒塗り面積が広くなっている。

これについて、前に情報公開が担当だった元公務員が言っていた。
この制度により行政文書を開示するさい、適切な判断をするため担当部署に専門の担当者を配置するべきなのだが、お役所は情報公開の意義など無関心だから何も解らない人が押し付けられ、判断できないに決まっているから、それなら最も自己保身になる全面黒塗りを選択する。
そういう構造だそうで、確かに有りそうな話である。
かつて、防衛医大の裁判のさい、情報公開で開示された黒塗りだらけの書面の中に僅かに塗り残されたうち一か所から深刻な問題が判明して、これを裁判で突いた。(拙書『防衛医大…』ホームページ参照)
この部分は、一見すると塗りつぶさなくても良いことだったし、その内容も、裁判になっていなければ隠すことがないことだった。おそらく、こちらから裁判に出してから、塗りつぶし残したことを担当者が叱られた可能性がある。
こんなことがあるから、どこの役所でも神経質になり、ほとんど全部に近い黒塗りにするのだろう。つまり、プライバシーや重要な秘密だから伏せねばならず黒塗りする、というのは嘘である。



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