海自幹部165人が靖国神社に集団参拝。
防衛省は共産党の機関紙の取材に対して事実を認めた。これを同機関紙が報じた。その記事によると「研修」として公用バスで九段下まで赴き、史跡の見学をして「休憩時間」に165人が一斉に参拝したという。
どうみても見学は方便だ。
この問題で靖国神社の性質から批判する人たちがいて、これは共産党の機関紙も同じ姿勢だが、もちろんそれもあるけれど、靖国神社でなくても他のいかなる宗教でも、自衛隊の組織が関わると悪いことである。
なぜなら、宗教は国より上にあるからだ。そして政府に従うなと宗教から指示されたら言う通りにしてしまうことがある。それを自衛隊がやらかしたら極めて危険だ。だから、個人なら信教の自由だが、集団だと問題になる。
宗教も処世術で権力にすりよる。
しかし、逆らうことも多い。例えば、スポーツ選手の中にはセレモニーのナショナルアンセムで起立しない人たちがいるけれど、独立運動のあるアイルランドやスコットランドの選手の他に宗教が理由の人たちがいる。だいたいエホバの証人の信者である。
特にスポーツ選手にとって、国歌吹奏で反抗するのは難しいことだけど、エホバの証人のように信仰心が強い宗教では、神では無く人が作った国を崇拝することは拒否して当たり前で、命懸けで貫く。
その点で靖国神社は大丈夫だと思ったら大間違いである。
「富田メモ騒動」を思い出すといい。
宮内庁長官が昭和天皇の発言を書き留めていた中に、靖国神社のA級戦犯合祀について、無神経なことで不快だから、もう参拝しないことにした、という趣旨の発言があり、実際それから昭和天皇はそのとおりにしていた。
これが日経新聞によって報じられると大騒ぎになった。この政治的な影響は別にして、天皇と靖国神社とで考えが対立することが有り得ることは、はっきりした。
そこで自衛隊の組織内の一部が、靖国神社に肩入れしたら、どうなるか。
つまり自衛隊幹部たちの靖国神社集団参拝は自衛隊内での叛乱も同然である。
これには厳正な処分が必要であり、参拝した幹部自衛官たちは逮捕して裁判にかけるべきである。