top of page
  • 執筆者の写真井上靜

岸田首相で思い出す教師に騙された高校生時代

 岸田首相のデタラメな安全保障政策に批判がある。

 これは防衛費を増額するばかりで安全保障としての中身が伴っていないからで、米国の軍事産業を大儲けさせれば気を良くした大統領が後ろ盾となってくれて、首相が自分の地位を維持できるという程度のことだから、日本の安全は蔑ろで、軍拡の費用のため庶民は重税に苦しむ結果にしかならず、批判は出て当たり前だろう。



 これについて、もし次のように言う人がいたら、どう思われるだろうか。

 「でも、アメリカのご機嫌をとっておかないと危ないでしょう。ぶん殴られそうになっても何もしないなんて、おかしいでしょう。軍備がたくさんでないと外国に舐められちゃう。侵略されたら奴隷にされるうー」

 まるで頭の中が小学生の発想と言葉づかいであるが、それが高校の同級生だった。一事が万事この調子で「ご機嫌をとっておけばアメリカが守ってくれると思うのか」と訊くと「ぼくは政治に関心が無いの「無いものは無いの」という。だから権力者の言いなりになって唯々諾々ということだ。税金にしても、働いて強制的に納めさせられる税金の使い道にも関心が無いというのは、親の庇護を受けている子供である。

 そういう生き方の人もいるし、運が良ければそのまま成人しても何とかなる人と場合がある。しかし、高校生になって、まだこれでは情けないと思う人も少なくないだろう。

 

 この人は病気で、他にも色々と変だった。

 だから高校に入ったところまでは良かったが、学校の勉強も出来ずに留年して更に赤点で追試を受けるなど難儀していた。その影響の一つとして社会への無関心があった。

 それは親と教師が取り組む問題である。なのに、この人の世話を担任教師に押し付けられてしまい、非常に困った。一緒に勉強して向上できず足を引っ張られるばかり。学校当局の横暴を批判して一部の教師と対立すると、そんなことに関心を持つのが悪いと非難してくるなど、何かと無気力に引き込もうとする。

 また、嫌な奴だと評判の同級生から侮辱的なことをされても我慢しているというより不感症で黙っているから、その嫌な奴に注意すると、当人が自分は気にしてないと言ってしまう。それで嫌な奴からこっちが攻撃を受けてしまう。本人が良いと言っているのだから注意するほうが悪いのだと言われて。


 とくに困るのは女子からの苦情だった。

 なんで、あんな醜い男と付き合っているのかと言われてしまう。たしかに不細工な男であった。それで、女子としてはこちらに好意を持って声をかけようとしても、醜い男と一緒にいるから躊躇ってしまうという。

 それでも声をかけてくる女子がいて、すると醜い男が会話に割り込んだうえ小学生みたいなことを言い出して妨害するので、女子は逃げてしまう。自分が女性に全く関心が無いから、そういうことをする。異性への関心は小学生の高学年の水準にも達していない発育不良だった。


 他にも、学校行事などへの対応が正反対だった。

 こっちは文化祭や生徒会など積極的だったのに、彼は消極的どころか無関心と嫌悪感であった。


 ところが担任教師は、そんな彼を生徒の中で最も高く評価していると言う。

 そして、お前は駄目だと貶める。従順なのが最高だから、担任教師としては評価していて、成績が悪くて進学できなくても良い所に就職させてやろうと思っていると言う。

 これに別の人が言った。「お言葉ですが、それじゃロボットじゃないですか」真にその通りだ。

 この教師は田舎者だから馴れ合いが普通だと思っていて、それが度を越しているのだと、最初は思っていた。ところが後に判明した。いくらなんでもロボットが良いだなんて、そんな非常識ではなかった。実は出来損ないの生徒をなんとか卒業させるため、同級生を利用する意図だったのだ。彼は人付き合いが全然だめな人だから誰か相手にしてやらないと不登校になってしまうと危惧し、同級生に御守りさせたのだ。そして御守り役に耐え兼ねて彼とは付き合っていられないと言うと、嘘で言い包めた。ロボットが良いのだと。


 卒業したさい、彼の母親から「世話になったね」と言われた。

 しかし高校の大事な時期に失ったものは大きかった。一部の教師に利用されただけだった。あれは自分が甘かったということで、反省している。自分が大事ということもあるが、それより重要なことがある。能力が無いのは仕方ないとしても、だからと権勢に媚びる人は相手にしないことだ。それを再認識しているが、それは岸田首相の御陰様である。

閲覧数:27回0件のコメント
bottom of page