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  • 執筆者の写真井上靜

宗教団体が戦争と差別を無くしたがらない

更新日:2022年12月15日

 ロシアでLGBTに関する情報を規制する法案が通った。

 これに署名したプーチン大統領は、世界的な潮流に反してないかと批判されると、欧米や西欧とは違うと言った。もちろん、大統領としては欧米や西欧との対立があるから言ったことは充分に考えられるし、そもそも欧米や西欧とは事情が異なるのはロシアだけではない。そう考える人は日本にもいる。


 しかしプーチン大統領に影響したのはロシア正教会の意向だ。

 こういうことには宗教界の影響が常にあって、日本でも同様であり、例の極右団体「日本会議」に巣食う宗教とロシア正教会は同じ体質である。そしてプーチン大統領がロシア正教会の支持を受けているのと、自民党が宗教右翼さらには統一協会などカルト宗教の支持を受けるのも、同じ構造がある。


 そして杉田水脈議員など、統一協会などの支援を受けても悪くないと言う。

 あの人は、自分を国会議員に押し上げてくれた安倍元首相が殺害される事件の原因を必死で否定しているし、そんな人であるのが良くて首相は内閣の役職に抜擢した。それで国会の問題として取り上げられた。杉田議員は、前に居た団体に合わせていたからだと言うけれど、国会議員になってからも議場で堂々と「男女平等は実現不可能な反道徳の妄想」と言ってのけており、そんな差別意識を露骨に発露する人を任用するとは何事かと野党議員に指摘されたけれど、自民党としては何も問題が無いと思っている人が優勢である。


 なにより宗教は戦争の正当化に便利である。

 もともと、戦争の原因である政治・経済・外交・地政学などは、一般国民の多くは関心が無くて解らない。だから自分の頭で考えて判断して政府の政策を支持するか否かを決めるべきなのに出来ない人が多い。

 そこへ宗教団体が、とにかく国の指導者がやることには素直に従わないといけない、理屈をこねて批判するのは悪い事だと説教すれば、言いなりになる庶民が多い。ロシア正教会だって政府は正しいと言い、プーチン大統領としては重宝している。プーチン大統領はKGBに勤務していたさい、公務員だからソビエト共産党員だったから無宗教であるけれど、今はありがたく利用している。ソビエト時代だって実は、そう変わらなかった。宗教は迫害されていたけれどロシア正教会は生き残ることが出来て、それはKGBに信者の懺悔の内容を密告するなど協力していたからだ。



 だから自民党だって宗教を重宝がる。

 国民の生活が苦しいのに防衛費を倍増させると言い出し、自衛ではなく先制攻撃もできるようにすると勝手に言い出して危険だと指摘されるが、そもそも安全保障を充実させる結果として費用が増えるもので、それを効率化でなるべく安くしようとするはずだが、まず費用の倍増ありき、一部の業界を大儲けさせたいだけで安全保障などどうでもいいとしか思えず、それでも何故か内閣支持する国民がいるかというと、第一に宗教の影響がある。少なくとも、自民党を支持する宗教が、軍拡は駄目だとか絶対に言わない。逆に煽るなら毎度のことだが。


 だから、宗教は庶民を誑かしてばかりなのだ。

 そんな宗教は信じてはいけないと言っても、そういう宗教を信じる庶民には絶対に理解できない。そんな庶民を相手に宗教団体は商売しているのだ。あれは飽くまで世俗の事業である。

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