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商品券に拘る埼玉県民

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年12月14日
  • 読了時間: 2分

 前に、支払いを百貨店の商品券でという男がいた。

 これは、百貨店の中にテナントとして入っている店なら使えることがあるけれど、そういうことではなかった。全く関係が無いものを、一緒に入店した人たちで割勘するさいに商品券でと言い出したのだ。それでも、持ち合わせの金がないと謝り、商品券の額面を支払いの額より大きくして、後で払うから担保として一緒にいる人に渡したというならともかく、自分でも使い勝手が悪いから厄介払いも兼ねてというものだ。


 これは、あまりに図々しいので拒否された。

 しかも、この男の出した百貨店の商品券とは「まるひろ」のであった。これは埼玉県の川越や飯能その他いくつか田舎街にあるだけ。この男は根っからの埼玉県民だった。つまり埼玉県民でも使い勝手が良くない商品券であるから厄介払いしたくなったのだ。それでと埼玉県民でない人に、タダでも有難くないのに、自分が支払う義務があるところで、金がないわけでもないに、まるひろの商品券でいいだろうと言い出したのだ。


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 この男は、埼玉県でも特に山の中の出だ。

 埼玉県の山の中は一部で、このように自分にとって都合が良くない物事を他人に押し付けてやろうという文化を持つ人たちがいる。だから、埼玉県に住む自分でも使い勝手が悪いと思っている商品券を「まるひろと言えば埼玉県では高級百貨店だ」と強弁して、埼玉県では買い物しない人に押し付け、同時に支払いを踏み倒そうという一石二鳥を目論むというわけである。


 この「ダサイタマ」式のセコイやり方と酷似しているのが政府の生活支援である。

 コロナウイルス禍の対策として生活支援を、なぜかどうしても現金ではなく商品券とかクーポン券とかにしたがる。不便すぎて使い勝手が悪いのに。これは事務手続きする業者の利益を図って「中抜き」が実質ではないか、などと言われている。

 しかし、こんなことをする本当の訳とは、政府の中枢に埼玉県の山の中の出身者がいるからではないかと、疑っている。そうでもないと、こんな不道徳はできないはずだ。

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