衰退して米と武器しかない日本
- 井上靜

- 5月15日
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米を外国に輸出すると首相は言った。
美味しい米を世界に供給する義務があると思っているそうだ。さんざん減反しておいて何を言っているのか。その前に日本国民の食べる米が不足していることに、もっと真面目に対策するべきではないか。
国民の米が足りないのに外国に輸出するのでは、カンボジアの悪名高いポルポト政権と同じである。外貨のために米をみんな中国に輸出してしまい、国内は飢餓状態に陥れられた。これが、今の日本政府がしている行き着く先である。

しかしカンボジアは宝石が掘れば出るので、そちらに資金が変わった。
これに対して、日本の場合、前は工業製品を輸出していたけれど、それが駄目になったので、米を輸出しないといけなくなくってしまったのだろう。
だから、あとは武器輸出である。戦争で儲けることはすまいという方針だったのに、それを否定するため、色々な根回しがされている。
その最たるが学術会議の破壊である。
ポルポト政権は、ナチスと同様に、邪魔な知識人を抹殺していた。これと同じことである。学術を人道的に利用するための機関があると、戦争に協力しないから邪魔ということだ。
だから、日本の工業界は軍事産業へ急速な展開をはじめている。もう日本の工業は衰退して外国の製品とまともに競争できなくなってしまった。それで軍需産業を志向している。これとて一時しのぎである。
だから売り込み先は政府である。どうやって金を払うのか。もちろん税金だが、そのために増税と、福祉や医療の削減である。腐敗した政治家を献金という賄賂で操って、言い値で買わせる。
こうして、毎日の食べるものにも、病気や怪我をした場合にも、日本国民は困るようになる。
いくら落ちぶれたとはいえ、ここまで無様になると予想できたか。将来、そうなる可能性が指摘されてはいた。
ただし、もしもの未来ということであった。その「もしも」が現実として到来したのだ。


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