吉野家はマクドナルドと同じでタバコ会社の販売戦略を真似た
- 井上靜

- 2022年4月20日
- 読了時間: 3分
吉野家の常務が差別発言で解任された。
「田舎から出てきた右も左も分からない女の子を無垢・生娘のうちに牛丼中毒にする。男に高い飯を奢ってもらえるようになれば、(牛丼は)絶対食べない」
という発言だった。
これは早稲田大学が催した経営者セミナーのような場での発言だった。
そこに居合わせた教員たちは何も問題にせず、聴いていた男性の学生には笑っていた人たちもいたけれど、女性の学生が批判して、そこから発言の事実が広く知られたという。そして吉野家は、この重役を解任して完全に会社と縁を切ったと発表した。
この常務は、よく牛丼を理解していたのだ。
それを正直に言ってしまっただけ。吉野家の重役の自社製品への愛情のなさに驚いたり怒ったりする人たちは、知らなかったのだろう。ちょうど、たばこ会社の経営者は、バカを宣伝で中毒にして売って儲けていると思っていて自分で吸わないが、これとファーストフードの経営者も同じだ。安い屑肉を習慣的に食べていると依存症になるから、吉野家はマクドナルドのやり方を見習っているということだ。
アメリカの記録映画『スーパーサイズミー』は、マクドナルドの押し売りを告発していた。
マクドナルドの経営戦略とは押し売りで、このため肥満になり健康被害を受けたと訴訟を起こした十代の女性もいる。そこで、監督が自らマクドナルドへ行って、奨められるままに買って食べて、どうなるか実験する。
そして定期的に医師の検査を受けていたら、健康被害がひどく、このままでは危険だとドクターストップがかかる。しかし監督は、肉ばかり食べていたら気持ちが悪くなっていたのに、食べるのを止めたら肉が食べたくなる。依存症であった。
これを吉野家は見習っているわけだ。

映画『ファーストフードネイションズ』では牛肉の生産と販売の裏にある危険で汚いからくりがドラマ仕立てで告発されている。
『風が吹く時』『戦場のメリークリスマス』のジェレミー-トーマス製作で、先ごろ引退したブルース-ウィリスも出ていた。政治的には保守派だったが映画の内容には共感したようだ。
また、上等な肉は高級レストランに、屑肉はハンバーガーに、という図式が告発されていたけれど、それと同様に日本の牛丼も、品質の悪い肉と米を濃い味のタレで誤魔化して売っている。
吉野家の常務は、田舎の女性が美味しい料理を知らないという前提で語った。
これは女性蔑視なだけでなく、地方の人の味覚をバカにしているとも指摘された。東北や北陸の米所で生まれ育った人は、不味いどんぶり飯を中毒になるほど食べるなんてあり得ないということだ。米山隆一議員(もと新潟県知事)も、それを言っていた。
おそらく吉野家は、地方といっても埼玉県民などを念頭に置いているのだろう。
例の映画化された漫画の作者も新潟県出身だが、このマンガの名セリフ「埼玉県民には、その辺に生えている草でも食わせておけ」は、実際に埼玉県民に相当な言葉だ。
なぜなら、食肉業界の問題にしても「多国籍企業が環境破壊なんて理屈は俺には解らん。俺に解るのは、おかげで美味しい牛肉を安く食べられること」とか平気で嘯く人ばかり。あるいは「大企業を批判するのはアカだ」とか。こんな人が埼玉県には多い。日高屋ラーメン、衣料品しまむら、安かろう悪かろうチェーン店の双璧は埼玉県の会社である。
実際、東北から埼玉県の親戚の家に来たら、ご飯が不味いので驚くが、その意味が埼玉県民には理解できない。



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