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  • 執筆者の写真井上靜

古館伊知郎は真面目だが虚しい

 古舘伊知郎が例の非地上波放送で語っていた。

 こんなに自民党で不祥事があって支持率低下しているのに、政権交代は無いと思っているから、岸田首相には余裕がある。だから選挙で投票するべきで、今のような低投票率では駄目だ。外国の真似をするべきとまで言わないが、ベルギーなど投票しないと罰金である。


 それに、自民による野党分断工作も進んでいる。

 古館伊知郎は、鮫島浩もと朝日新聞記者の記事を引用し、それによると、維新の窓口は菅、国民民主の窓口は麻生、立憲の窓口は財務省。こうして、過去の細川首相連立政権と民主党政権が出来た二大政党制の政権交代を無くしてしまおうとして、自民党は全力であった。下野したさい惨めだったからだろう。



 ここで古館氏の話は、元凶は小選挙区制だと言う。

 だが、それを導入せよと執拗にキャンペーンしたのは『ニュースステーション』だった。テレビ朝日で古館伊知郎の番組の前の番組である。

 また、鮫島浩は小沢一郎のシンパとして有名である。小沢一郎らによる自民亜流の政権交代で翼賛体制となって戦争に真一文字という危険な策謀であったことは、テレビ朝日の世論誘導放送が問題になった当時から指摘されていた。


 二大政党のプロパガンダが酷かった。

 あの時『ニュースステーション』は駒沢大学の福岡政行という似非政治学者を出して、バブルだっただけなのに、日本は世界一富裕な国で福祉も平和も無用だから、そんなものを大事なことだと主張する共産党などの革新政党は邪魔なので国会から排除すべきだと言う狂気であった。

 そして非自民というだけの政権交代で、弱者の切り捨てと環境破壊が悪化していた。


 これはアメリカの歴史をなぞっただけである。

 徹底弾圧により保守の二大政党だけにしてしまい、禁圧は憲法違反だと訴えても司法は資本家によって操られていたから無駄だった。

 これはアメリカを見習っただけなのか、何か働きかけや工作があったのか、そこまでは不明だが、とにかく非自民と見せかけて大政翼賛会という政権交代にガッカリしたので選挙の投票に行かない人が増えたし、そこで低投票のなか自民党が選挙で生き残ることができている。


 この背景から、古館伊知郎の訴えは真面目でも虚しいと解る。

 だから、とりあえず諦めて、先ず絶望しておくこと。そのうえで自分に何が出来るか、最低から少しでも持ち上がれるか、という模索をすることだ。『たかが世界の終わり』という題の映画があるけど、『たかが日本の終わり』である。そのように正しく認識しておけば正気を保っていられる。


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