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代用監獄の恐怖

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年6月3日
  • 読了時間: 2分

 4月27日の参議院法務委員会にて。

 国連自由権規約委員会からの勧告が出ている代用監獄の問題を、元は弁護士である福島瑞穂議員が取り上げた。

 警察留置場が主な代用監獄になっている。捜査と被留置者の管理が一体になっている点で長時間尋問や人権侵害が起きやすい。

 これに警察庁長官官房統括審議官は、ようするに効率的であるからやっているということで、質問で問題とされたことについては捜査担当者とは別の者が当たっているという答弁だった。

 この正当化は警察に限らない。


 かつて日経連の土光会長が東芝の会長だった時のこと。

 「電通は、東芝のために宣伝を頑張ると言うけど、日立や松下も引き受けている」と問題にしたら、電通の答えは「担当者は別で、部屋も別」だから安心してというものだった。商売敵も一手に引き受けているという危惧に対し、この答えで安心する経営者は少ないだろう。

 それと同じことである。これは一例であり、こういう問題つまり同じ所だから心配されたら、しかし別の者が担当しているので大丈夫のはず、というのは、挙げているときりがないほどだ。

 しかも、本件は警察の権力による人身拘束という人権侵害の最たることであるから、最も慎重さが求められる。


 警察留置場(代用監獄)で死亡する例が昨年27件。

 うち6件が自殺で、精神面のケアも必要。警察留置場における医療問題は改善できるのか。この質問に対しての答弁は、いちおうの配慮はあるということだったが、ようするに医療の専門家はいないということであると、その場で福島議員は指摘していた。


 かつて医療訴訟のさいのこと。

 防医大卒の医師らが「こんな手術では訴えられて当然だ」と言い、その会話をしていた医師のうちの一人が、後に法廷で証言した。

 そうなる前に、防医大側の弁護士の意を受けた警察は、訴訟を取り下げるよう原告を脅した。問題の手術をした医師とその代理人の弁護士は、被害は狂言だと決めつけていた。しかし警察の認識はちがった。深刻な被害があったとの認識はあった。そして、ちょっと拘束するくらいなら簡単で、すぐ釈放としても、それまで傷で弱った身体は耐えられないだろうと言って脅した。その警官は薄ら笑いを浮かべて言った。

 後は拙書のとおり。



 日本の権力は相変わらずということだ。

 


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