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ネトウヨ以前に山本夏彦

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年8月22日
  • 読了時間: 2分

 『はだしのゲン』に描かれている外国で暴虐をふるう日本兵は絵だ。

 それに対して、日本軍の兵士が外国で親切にしている写真がある。

 だから写真が真実だと言う「ネトウヨ」がいた。

 もちろん、暴虐をふるう日本軍は、その兵士だった人たちの証言も含めた様々な証拠に基づいて描かれているし、写真とは従軍記者が軍の統制下で撮ったヤラセである。

 こんなことも解らない愚か者がネトウヨになる、と言われていた。



 しかしネトウヨより前に山本夏彦がやっていた。

 かつて『週刊新潮』に連載していた写真コラムで、衛生兵が中国で地元民を診察している写真などを、これこそ真実だとして、マスコミは日本兵を貶めていると非難していた。

 これを拡散したのがテレビ東京の『レディース4』であった。この番組は『週刊新潮』と『週刊文春』の右翼記事を紹介していて、『文春』の編集長がゲスト出演もしていた。後の捏造報道が問題になった番組『ニュース女子』と同じスタンスで少し上の年齢を対象とした番組だった。


 山本夏彦といえば安部譲二の師匠みたいな人だった。

 それで『徹子の部屋』に安部譲二が出たさい、山本夏彦から世話になったという話が出て、そのさい黒柳徹子は山本夏彦のことを本当に尊敬していると何度も繰り返して言った。黒柳徹子は常に八方美人だが、肝心なところでは権力になびく人であるから当然のことかもしれない。

 とにかく、歴史の偽造はマスコミを挙げて行われていたことだ。そうした政治勢力の意を受けて。これに抵抗する人もマスコミに居たが、迫害されて壊滅状態である。


 つまりネトウヨが自ら思いついたり考えたりのことではない。

 そんな知恵があったらネトウヨにはなるまい。俄に床屋政談をしたい人たちにとって最も楽なのがネトウヨである。そのネタとなっているのがテレビと週刊誌である。だから内容の質など関係ないのだ。

 それにしても見え透いたデタラメでも拡散すれは勝ちであるし、それに乗れば金にもなるというのが実態であるから、どうしてもそうなってしまうということだ。

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