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シャワーだけで済ませる人が増加傾向

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 5月13日
  • 読了時間: 2分

更新日:5月13日

 風呂場ではなくシャワールームの部屋が人気らしい。

 とくに若い人から、ほとんど使わない浴槽が無い分だけ広いうえに掃除も楽だし、施設が簡素だから家賃も割安になる、ということで選ばれている。

 これは、湯船に浸かってゆったりするという文化が廃れてきたからだろう。もちろん、燃料費が高すぎるとか忙しすぎるとかでなければ、湯船に浸かることもするだろう。


 忙しいと風呂に時間をかけられない。

 かつて高校三年生の時、学校で、ある教師が、浪人したくなければシャワーで済ませるべきだと言った。毎日のこととなると、それだけ風呂は時間を食うということだ。

 これが老人になると、入浴には事故のリスクが伴う。だから身体を洗うだけのほうが安全である。


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 沖縄ではアパートで風呂の有無は言わない。

 どこもシャワールームがあって、浴槽が無い、というのが当たり前だから。暖かいから風呂で身体を温めるという発想が無い。また、日当たり良好とも謳わない。太陽が真上に近いから、日当たりは良くて当たり前だ。

 あと、昔、当時19歳の女性が、風呂に浸かると、ぬるめの湯でも身体がオーバーヒートしたようで気分が悪くなると言っていたけれど、それだけ健康だからだ。若くて健康だと、入浴して身体を温める必要はない。

 ということで、浴槽など無用という土地と人がある。


 自分でも、時間が無いから入浴しなくなっている。

 それ以前からシャワーだけの習慣はあったけれど、そうなったのは、子供のころから風呂の仕度と掃除をやらされたうえ、入るのは家族の中で最後にされ、親より後であるだけでなく妹より後にされたから、ぬるくなって垢が浮いた湯では浸かる気がせず、それでシャワーだけになったからだ。

 よく外国人が不衛生なのにと言って不可解がるけれど、日本では風呂の湯を使い回す。風呂の残り湯は畑にまいて水分と養分にしていたりもする。この入浴の順番は、家の中の序列である。女性が後、嫁が後、婿養子が後、虐待される子供が後、そして後にされる者が準備も後片付けもさせられる。このように家族間で残酷なことをしていた。

 そういうことも、風呂なんて要らないということに、影響したはずだ。

 

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