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  • 執筆者の写真井上靜

やっぱり三浦瑠麗は駄目だった。

 南野陽子が夫の不祥事で離婚したと言う。

 もう一人、夫の不祥事で転落したのが三浦瑠麗であるが、こちらは夫が逮捕された原因の事業と妻は別と言ってはいるものの、あれで無関係と言うのは無理だと指摘されている。

 ここでマスメディアの人選誤りも指摘されている。


 保守派の女性論客として三浦瑠麗は売り出されていた。

 しかし、保守派にしては「大喪の礼」を「たいもの礼」と読み間違えたり、海外の有名メディアと統一協会系メディアと取り違えたり、などチョンボ発言がひどすぎた。

 もともと、東大卒といっても最も人気が無い農学部で、俄に大学院から付け焼き刃で政治学を専攻としたという経歴だった。


 80年代末くらいの当時だった。

 女性社会学で小倉千賀子と双璧のようにマスコミに出ていた上野千鶴子が雑誌上で指摘していた。女性の保守派論客が人材難である、と。

 このとき期待されていたのが山口令子だったが、いくら売り出してもヒステリックな暴言が止まないので駄目だった。こんな人しかいないと上野千鶴子が述べていたし、そのあとある会合で鳥越俊太郎から「ヒステリックな文で知られる山口令子さん」と紹介されて、開き直ればいいのに怒ってしまった、なんてこともあった。

 だから曾野綾子のような高齢者が未だに引退してないのだとも、上野千鶴子は指摘していた。


 あとは櫻井よしこ。

 ここで前に述べたことがあるけれど、櫻井よしこ・曾野綾子と違い三浦瑠麗は見てくれに気を使うさい勘違いしすぎである。保守論壇のアイドルとして売り出してもらうために必要なのは、櫻井よしこ・曾野綾子のようにゾッとする不気味で異様な形相で威圧することである。 

 なにより保守派論客として必要なことは怖さなのだ。ちょうどイタリアンホラームービーのダリオ-アルジェント監督作で、襲われるのではなく殺す側の女性のような目つきである。

 もともと内容なんか無いのだから、雰囲気で決まる。対抗措置は鏡を向けることである。



 それが三浦瑠麗は駄目だった。

 ついにメドゥーサになれなかったというわけだ。

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