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「投資アドバイザー」は有害無益

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年11月30日
  • 読了時間: 2分

 取引先から電話がかかってきた。

 これは、これまでの投資の担当者が異動になり、新しい担当者が着任したという自己紹介だった。そして、このところコロナウイルスの危惧から投資相談などが中断していたけれど、「おちついてきた」から今度また面談しないかと言う。なにが「おちついてきた」のだろうかと可笑しかった。


 それはともかく「投資アドバイザー」が来るというので断った。

 そもそも、そんなのは売れ残り銘柄を客に売りつける役である。前に懲り懲りしてもいる。もともと警戒はしていたが、あまりにひどいので厄介払いしたのだった。しかし、当時の担当者は、その人が来るので相談できるので是非にと言う。そんなの話にならないじゃないかと言った。こちらで買いたいという株や債権などに対して「ダメ、ダメ」と言って拒絶したうえ、これが良いと薦める銘柄がことごとくダメなのだ。それで、お前はイラナイと店で怒って言ったら慌てていた。


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 そして別の人が来た。

 その人は、前の人よりずっと若い人だったが、前の人の時の記録を見て、いくらなんでもひどすぎると言った。前の人がダメだと言った銘柄は利益があがっていて、薦めた銘柄は損ばかり。これで他の銘柄から得ていた利益がほとんど消えてしまっていた。

 なんで、こんなことになったのか。グラフを見ても、これから下がるという時期に、その銘柄を奨めていた。これでは故意に損をさせようとしていたとしか思えない。そんなことはしないと店の担当者は言うが、ではこのチャートは何なのかという話になった。


 前の人は只のバカだった可能性もある。

 それにしても、なんか変ではないかと途中で指摘しても、店の担当者は理解できなかった。よく窓口の担当者の女性は、愛嬌をふりまき事務手続きするだけで、具体的なことは解らない。それでいかがわしい投資アドバイザーを経済の専門家だと信じてしまっているようだった。最初は悪意かと疑ったが、何も知らないだけなのだ。

 それで、相談など一切せずに自分で判断して購入することにしているから、コロナウイルスがどうなっているかとは無関係に、電話とネットで売買することにしていると伝えたのだった。

 

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