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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年12月19日
  • 読了時間: 2分

 ウクライナは12月末でロシア産ガスの輸送を停止する。

 これにより、ロシア産ガスに依存する隣国モルドバでは16日から2カ月にわたって緊急事態宣言が発令される。 ロシア産ガスの輸送に関する契約は2019年に締結され、2024年末で契約終了するが、ウクライナ側はこの延長を拒否した。

  このままでは、ロシア産ガスに依存するモルドバは電力不足(ガスによる発電が全体の8割を占める)に陥る。これに対処するとしたら、モルドバは周辺国から電力を輸入するか、ウクライナを迂回した天然ガスの輸送ルートを利用するしかなくなる。いずれにしても、よけいに輸送コストが生じるため、ただでさえ脆弱なモルドバ経済にとって死活問題の大打撃である。


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 モルドバは、ルーマニアと人種は同じであ。

 だから、ソビエト連邦から独立というより追放されてからルーマニアに併合の話があった。ところが、モルドバは貧乏すぎてお荷物となるから、ルーマニアとしても迷惑であり併合の話はなくなった。

 もともとモルドバはソビエト連邦の中央からの補助金が頼りだった。日本でも自民党政権がやっているように、地方を補助金で優遇して中央に従わせていた。それがなくなったら、これといって産業の無いモルドバは貧乏どん底の状態に陥っていた。


 ルーマニアはスラブ人にしては女性が大柄ではない。

 それで新体操で活躍する女子が目立った。あの「白い妖精」といわれたコマネチ選手は特に有名である。それで、可愛いから外人ホステスとしてルーマニアの女性は大人気で、日本でも外人女性が好きな男から指名がたくさんある。

 これと同じ人種のモルドバの女性も、国の経済が惨憺たる状態だから外国に出稼ぎに行くようになるが、そこでホステスのつもりが売春婦させられる悲劇が後を絶たない。まず貧乏だから足元を見られ、また弱小国だから何も対策がされない。ソビエト連邦ではマフィアに対処するのはあのKGBだからマフィアも恐れていたけれど、その後ろ盾を失ったモルドバなんてもう怖くないからと暴力団がやりたい放題であった。


 つまり「寄らば大樹の陰」だった。

 そして、ロシアはソビエト連邦だった国には昔のよしみで燃料を格安で譲っていた。そうしてもらうしか、モルドバがやっていく方法はなかった。

 それなのにウクライナのとばっちりで窮地に至ったということである。 これでは、ウクライナは弱いものが自分より弱いものをいじめているとしか言いようがない。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年12月18日
  • 読了時間: 2分

 かつて石破茂が『シンゴジラ』を観てケチをつけていた。

 防衛相の経験がある石破茂は、怪獣が出現するのは天変地異であって武力攻撃ではないのだから、それに対処して自衛隊が出るのは災害救助であって防衛出動ではないと指摘したうえ、災害救助のほうが規制のハードルが低いのでやりやすいと言った。

 まあ、大人になっても怪獣映画を卒業できない人が、それなら政治の話を出せば大人っぽくなる、ということで製作された映画だから、しょせんその程度なのかもしれない。官僚の中からも、観たら駄目な映画だったと言う人たちがいた。もう少し調べて台本を書けばいいのに、と。


 それより、問題は首相になった石破茂の対応である。

 「能登のことを忘れたことがない」と石破首相は言っておいて、震災の被害を放置している。これを国会で山本太郎議員から「リップサービスだけ」と非難されていた。そのうえで、自衛隊を派遣して雪が降る前に瓦礫の撤去しろと、山本議員は怒鳴るように言っていた。なぜ怒るかというと、石破首相は何もしないうちに選挙をしていたからだ。それで被災地を放置。

 あれは、就任直後のご祝儀で支持率が高いうちに、任期が切れてないのに選挙をしたら有利だから、ということ以外に訳が見当たらなかった。見え透いていて、選挙で自民党はボロ負け同然の結果だった。あと裏金が問題になっていたことも影響したのだろう。


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 そんな選挙のため被災地なんかほったらかしの石破内閣ということ。

 これは自民党の都合で、首相としても合わせないとはいかなかったのだろう。だけど、前に石破首相は自分で、自衛隊の出動は災害救助ならハードルが低いと言っていたのだから、それくらい出来ないなんて不可解だ。

 それとも、映画の内容にとやかく言うことならできても、政治家として実施することは出来なかったのだろうか。そうだとしたら、自分で解ってはいても人を動かす能力に欠ける部分があったということになる。

  

 しかし石破首相の資質だけが問題なのだろうか。

 今年の正月早々の震災に対して、政府のほったらかしぶりはひどすぎる。ここまでひどいのは、過去に無かったのではないか。

 それ以外のことでも、政府の仕事ぶりが悪いのではなく、政府が仕事をしたがらなくなってしまったようにしか見えない。

 おそらく、親の七光りでいい加減に国会議員になったから、なにもかもいい加減、ということなのではないだろうか。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年12月17日
  • 読了時間: 2分

 NHKから国民を守る党が悪いと言っている人たちがいる。

 あの、やっていることからすると当然の非難だが、注目と票が集まった事実は受け止るべきだ。例えば、NHKは、いきなり押しかけてきて、テレビなんて無いうちは今どき普通なのだが、それを言うと、確かめると言って勝手に土足で踏み込み、それが夜中だったり、女性が独りのところへ男性が闖入したり、まるで押し込み強盗である。

 こういうNHKの暴虐があるのだから、国民を守ると謳う団体に期待が寄せられても不可解ではない。


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 これは既成政党とくに野党の責任である。

 いちおう真面目な政党が、NHKを真面目に批判してこなかったから、NHKから国民を守る党なんかが注目されてしまったのだ。野党は自民党と違い、NHKからエコヒイキされないだけでなく無視や中傷をされてきた。それで怒らないほうが、どうかしている。

 それとも、何か期待しているのだろうか。いくら批判を控えても、NHKの自民党贔屓と野党敵視は変わらないのに。そうすることで、NHKは特権的な地位を与えられ、受信料を貧乏人から強奪し、職員たちは不当に高い給料を得ているのだから。


 昔は『赤旗』ならNHK批判が載っていた。

 ところが、次第に無くなった。どうしてしまったのか。商業マスコミは商売のため批判を恐れているが、そういう商業マスコミとは違うことを売りにしている『赤旗』だったはずだ。これでは購読してやろうという気が失せるに気まっている。

 それに、最近の『赤旗』は経費の節約のため商業マスコミの受け売りが増加していて、そのためNHKとさえ大して変わらなくなっているから、その反映なのだろう。


 しかしNHKから国民を守るという意義はある。

 それを、あんな党とは違う真面目なものとしてやれば、必ず支持される。山本太郎議員はNHKを批判したが、よい番組を作ってほしいということばかり言って、高い受信料の強奪など庶民にとって切実なことを問題にはしていない。

 これでは、増税の自民党とか減税をしたがらない立憲党とか批判している新選組の姿勢と整合性がない。山本議員ら新選組は、重税で庶民の暮らしが立ち行かなくなっていると指摘したうえで、減税しなくても良い政策があれば大丈夫だという発想を否定している。これと同じことで、NHKが良い番組製作しているか以前に、高額すぎる受信料が消費税と同じように庶民を苦しめているのだから、この点を問題にするべきなのだ。

 もっとNHK批判をみんなですれば不真面目な団体など支持されなくなる。


 
 
 
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