- 井上靜

- 2024年12月31日
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高須幹也医師がユーチューブで発言した。
美容外科または審美皮膚科が、他の診療科目に比して人間性に難のある医師の割合が高い。これは、楽して儲けようとすれば出来るからである。そのためには患者からボッタクリすることになるが、それを平気でやれてしまう人が集まる。これでは人間性に難がある医師の割合が他の診療科目より高くて当然のことだという。
こんな発言をしたら同業者から反発されるかもしれないとも言った。
しかし、最近たいへな騒ぎになっている医師たちのため、やむにやまれぬ気持ちで発言したのではないか。実際に高須幹也医師は、その女医と周囲の医師たちのことを、業界全体にとって困ると言っていた。
この美容外科の女医は、解剖の実習のさい、他の医師ら数人と共に、献体の前で笑いながらポーズをとって記念撮影し、それを平然とSNSに投稿して公開していた。あまりの不謹慎・非常識に、こんな医師からは免許を剥奪するべきとか、死んだら献体しようと思っていたが止めたとか、そういう声が上がっていた。

すでに『防衛医大…』『美容外科…』で取り上げていた。
これら著書についてはホームページ参照。ここで、美容外科は不良医師が吹き溜まりのようにしいると告発していた。不正行為によって行政処分を受け保険医の資格を失っているが医師免許は持っているなら、やることは自費診療であり、その代表は美容外科なのだから、不祥事を起こした医師が集まる構造である以上、どうしても人間性が劣悪な医師の割合が他の診療科目より高くなって当たり前である。
こういう指摘をしていたけれど、美容外科や審美皮膚科からの反発は激しかった。そこへ内部告発があったというわけだ。
もう一つは、美容外科の医師はナチズムに傾倒しているという問題。
これは高須幹也医師が言及してなかったことだ。マイケルクライトンが書いていたとおり、美容外科の基になる形成外科は戦争によって発展してきたから、形成外科医は戦場に行きたがる。そして大勢の負傷者を豊富な材料と考える。だから軍国主義とまでは言わないが、形成外科の発想は他の分野の医師と比べて特異である。
また、美容外科は人種差別に基づいた美意識になりがちである。ナチスの強制収容所で人体実験をしていたヨゼフメンゲレ博士は、南米に逃亡して海水浴中に心臓発作で死亡するまで逃げ隠れしていたが、この間に散々、小説や映画のネタにされてきた。『ブラジルから来た少年』ではヒトラーのクローンを作っていたし、『マイティジャック』では日本の女性に「白人のように高い鼻にしてあげる」と言って美容外科で稼いでいた。
また、ナチズムを賛美する発言のため国際美容外科学会を追放された日本人医師がいた。
とにかく、高須幹也医師の発言は、やはりそうだ、ありがたい、ということである。


