top of page

​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年5月12日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年5月13日

 そもそも戸籍は無用という指摘がある。

 これは夫婦別姓の件もあって話題に出たのだろうが、そこで堀江貴文や橋下徹らが戸籍を無用だと説いたので、これに反発する人達が出ている。

 ところが、その反発の訳が奇妙である。戸籍がないと犯罪者が悦ぶとか犯罪防止できなくなるとか、刑事と戸籍が関わっているという意味のことを言っている。そんなことを言う人たちは、戸籍とは何かを知っているのだろうか。

 

 戸籍とは身分関係を公証するものである。

 もちろん、身分関係とは親子・兄弟姉妹・夫婦のことである。これを公に証明するものだから、それが刑法と関係するなら、子供が死刑なら親も死刑になるといった江戸時代の連座制である。そんなバカなことがあるわけないし、現代においてあってはならない。

 いったいどこから変な発想が湧いてくるのか。おそらく、そんなことを言っている人たちは、戸籍というものを知らないのだろう。


 戸籍があるのでやりにくい違法行為もある。

 その最たるのは重婚だろうが、戸籍制度がなくても結局は後から判る。そしてたまに揉め事になる。外国でやらかす森鷗外やピンカートンのような人は今もいるが、ちゃんと国際私法が結婚も規定しているので、戸籍制度の有無が特に影響することはない。

 そして、揉め事になるとしても、それは財産上の問題である。身分関係は扶養や相続があるから公証する必要が生じるので、つまるところ財産のことである。



 それで堀江や橋下らは、今はマイナンバーがあるから戸籍は無用と言ったのだ。

 もともとマイナンバーとは、国が国民の財産を監視するためのものである。そこで、脱税を防ぐためと言ってはいるが、それで防げる脱税の額より高額なマイナンバーの運用費という滑稽なことにもなっているなど問題がある。

 だから、戸籍とは何かを解っていれば、マイナンバーがあるのだから無用になったという指摘が当然に出てくることも容易に理解できる。

 なのに戸籍とは何かを知らない人たちが、知らないものを知らないがゆえに大層なものであると思い込んで、滑稽なことを言っているのだ。


 かつて戸籍を封建的で違憲だと最高裁判所まで訴えたことがある。

 その時、俗に言われているのと違い現実の制度として、あくまで戸籍とは身分関係を公証するものである、ということで上告を退けられた。

 しかし弁護士から、最高裁で弁論を開かれず門前払いとはいえ、そんな丁寧な対応を最高裁から本人訴訟でもらったのかと驚かれ、関心されたものだった。

 とにかく、最高裁も戸籍について、そう示しているのだ。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年5月11日
  • 読了時間: 2分

 共産党の機関紙『赤旗』が赤字で寄付金を募っている。

 これは一時しのぎであり、根本的な解決ではない。機関紙収入は政党に限らず政治団体にとって主要な活動資金の原である。これが経営危機では団体としての存続に関わる。これからどうするのか。

 それは、もっと前から考えておくべきことだった。


 二十年くらい前から共産党の中で言われてきたことだ。

 党員数と機関紙の発行数が減っていて、このままでは党勢が衰退して選挙で結果を出すこともできないということを。

 これは、どの政党についても言えることで、党員数は減少している。そうなると、これに連れて党費も機関紙収入も減少する。



 もう一つは紙媒体の衰退である。

 だから、との商業紙も発行数が減っている。そこで商業紙の場合は広告収入が約半分だから、広告料金を高くするため発行数の水増しをして、印刷したら押し付ける「押し紙」と呼ばれることをしてきた。これが商業紙と違い広告に依存しない赤旗にはできない。

 もちろん、このままではいずれ商業紙も破綻するだろう。


 つまり赤旗の危機だけではない。

 どこも同じ。政党と新聞紙が危機なのだ。かつて、文字による表現は、小説の時代から報道の時代へと移ったけれど、次はコラムの時代だと言われていた。これはインターネットが実用化される前のことであった。そしてblogやTwitterの登場で本格化している。しかし小説も報道の記事も無くなってはおらず、こちらはどうしても紙媒体でないと困ることがある。

 そういう情勢のなかでどうするのかを、共産党は真面目に考えて来なかった。それで今さら慌てているということだ。


 

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年5月10日
  • 読了時間: 2分

 石破首相が「霊能者」に心酔していると週刊誌が報じた。

 彼は基督教徒で礼拝に行き讃美歌を唄っていたのに、「霊能者」とは何なのかという訳だ。かつてアメリカのレーガン大統領が、普段は信心深いのが良いことだと説いていながら星占いで行動を決めていたから、それでレーガンは頭が悪いからだとアメリカ国内で言われたものだった。ほんらい信心深い人は占いに凝ることはないのだから。

 それを彷彿とさせる石破首相の霊能者心酔である。



 しかし占いや霊能者に頼る首相は岸首相のころからだ。

 あれは藤田子小乙女(ふじた こととめ)という霊感占い師に相談していた。安保条約は通るかと。通るけれど首相は退陣すると言われて、その通りになった。

 これが評判となり、政治家たちが彼女に相談するようになった。


 藤田子乙女は丹波哲郎の番組で自慢していた。

 丹波哲郎といえば名優である一方で霊界の話をする人としても有名だった。その丹波哲郎とテレビで対談し、当時の中曾根首相にも助言したと誇っていた。総理大臣になりたいなら、背筋を伸ばしてばかりではなく前屈ぎみにするほうが感じが良いし、そうすることで背後霊の力を借りられると助言したということだった。

 それで丹波哲郎は、中曾根首相は軍隊にいたときに背筋を伸ばす癖がついていると指摘して、藤田子乙女の助言のおかげて総理大臣になれたのだと言っていた。


 しかし政治家が霊能者を頼っているのかは疑問である。

 むしろ霊能者が政治家を利用している。俗な成功をおさめた最たる政治家の相談役となれば、これ以上ない宣伝になるからだ。

 しょせん「霊能者」と自称している人達は、その程度の商売をしているだけである。だいたい、霊能者が存在すると言っている人で真面目な人は、そんな商売を霊能者は絶対しないと指摘しているし、藤田子乙女の霊感はトリックだったと指摘もされている。そして悲惨な末路であった。犯罪に巻き込まれて殺害されたと伝えられている。

 しかし政治たちは、もともと相談なんてしてないという態度で平気な顔している。本気で相談してないことが明らかだ。だから霊能者を商売にしている人に騙されてはいけない。

  


 
 
 
  • twitter

©2020 by 井上靜。Wix.com で作成されました。

bottom of page