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​炬火 Die Fackel 

更新日:2025年9月5日

 「論点を瞬時にずらし、話をすり替え、逆質問に転じ、責任を他へ転嫁して、とにかく『自分は悪くない』『議論に負けていない』ことだけ示す」

 


 これは、ある本に書かれていた「橋下徹式詭弁術」の説明だ。

 たしかに、あの人の常套手段ではある。だが、そうとは知らずに読むと、弁護士全般のことを指しているのだと思ってしまう。

 だいたい弁護士は、この調子であるからだ。しかも、議論どころか法律相談で、やっている。


 なんでもそうだけど、弁護士の法律相談だって、知らないなら正直に言うべきだ。

 そのうえで調べるものだ。そうすれば恥ずかしくない。ところが、弁護士のくせに知らない法律の話になると、ごまかそうとして、すり替えたり、逆質問に転じたり、という卑劣なやりかたにでる弁護士は珍しくない。

 前に話題に出したが、自分が大学生の時に、そこで講師をしている弁護士など典型的だった。知らないくせに知っているふりをして、ちょっと調べればいいことを怠慢で調べないから、質問に対してチンプンカンプンという状態だった。

 それで逆質問し、それは関係ないと指摘されると更にごまかそそうとして「解らないのか。君は法学部だろう、勉強不足だなあ、誰のゼミだあ」と勝手に決めつけて侮辱する。それでいて、民事訴訟の簡単な手続きを六法全書をひきながら間違える始末。

 それで同じ大学の民法学者に言ったら「ああ、カワラサキ先生か、あの人は駄目だよ」


 弁護士の世間知らずは当然のことだが専門の法律も御粗末である。

 これも前に取り上げたが、司法試験どころか学部の卒論でも不可を食らうほどの弁護士はざらにいる。医師など免許を取得してからも勉強しているが、弁護士は資格を持つと途端に勉強しなくなる。新しい知識を仕入れないだけでなく、前に憶えたことも忘れてしまう。それでいて、たくさん勉強していて何でも知っているように錯覚だけしている。

 そのうえで破綻するとすり替えたり逆質問したりではぐらかす。よく共産党系法律事務所の弁護士にあることだが、金にならない仕事や権力と闘う仕事はやりたくないけれど「人権派」ではないと言うことに抵抗があるらしく、すり替えたり逆質問したりで誤魔化す。そこで、やはり学部の卒論でも不可の御粗末な間違いを言うから、人権派ではないうえ不勉強であることを露呈させる。


 こういうことばっかりである。

 だから橋下徹弁護士の特徴ではなく弁護士全体の特徴である。なので弁護士のほとんどは、まともに仕事ができない。これだから人権が蹂躙されっばなしなのだ。人権蹂躙で特に酷いのが検察であることは最近は司法の問題でよく話題になるが、警察も、自衛隊も、それ以外の公的機関も、ひどいものである。

 ところが、これと闘える弁護士がいない。勇気が無いとか金にしか関心がないとか、そういうことも勿論あるけれど、それならまだ少しマシである。実は、全然勉強しないから、どうしたらいいのか解らないのだ。だから誤魔化そうとしてばかりなのだ。

 この破滅的実態は、権力に人権蹂躙された経験を持つ人なら誰でも目撃していることだ。


 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年8月30日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年8月31日

 週刊新潮の連載コラムで、元産経新聞の記者が露骨な差別を書いた。

 ここで名指しされた一人の深沢潮さんらが抗議したところ、この連載は打ち切りとなったが、新潮社に本当の反省や改善の意思が見られなかったので深沢潮さんは新潮社との契約を解除することにした。

 新潮社は、前にも月刊誌が杉田水脈議員の差別発言を掲載し、厳しく指弾された。もともと売れ行きが悪かったから何でもいいという調子で差別まで利用したという事情もあり、この月刊誌は廃刊になった。



 前に灰谷健次郎さんも、週刊新潮が原因で新潮社から著作の版権を引き上げた。

 これに対して幻冬舎の見城徹社長が、面白くないなら版権を引き上げるだけにして何も言うなと言った。世間にむけて抗議の意思表示をするなというわけだ。これはモノカキ風情が出版社を批判するな、こっちが売ってやってるんだ、ということ。

 この人は、その後も津原泰己さんにも同じように罵声を浴びせた。これは幻冬舎の出版物についてのことだったが、その手抜き編集を指摘されて面白くなかった見城徹社長は、前に津原泰己さんの小説を出版してやったのに売れ行きがよくなかったなどと、無関係な話をしたのだ。売ってやってると威張っていたのだから、売れ行きが良くなかったのは出版社の責任なのに。


 これは出版業界の体質だ。

 芸能人が、ジャニーズ事務所やバーニングプロダクションや吉本興業に逆らえないのと同じで、著者は大手出版社に逆らうと仕事ができなくなる。それで泣き寝入りする人たちばかりだった。

 今は亡き大江健三郎さんが、文藝春秋社の右翼体質に不快感をもっているのに我慢してばかりでいることを、当時朝日新聞の記者だった本多勝一さんに批判されていたけれど、これについて今は亡き森村誠一さんが言っていた。森村さんは731部隊を告発した『悪魔の飽食』を『赤旗』に連載ののちカッパブックスとして単行本にしたら、光文社は右翼の嫌がらせに屈して著者に無断で絶版にしてしまったので、光文社と絶縁した。光文社のカッパブックスは推理小説で付き合いが長かったから残念だと言って。そして文藝春秋社についても、その『悪魔の飽食』に関して嫌なことをされて右翼体質を思い知った。

 ただ、多くの著者は、そうした出版社の体質に無関心で、どれだけ読者との橋渡し役をしてくれるかに関心がある。その点でいうと、文藝春秋社は著者から見て魅力的だとは言える。

 そういうことだった。


 社員の問題もある。

 森村さんは、文藝春秋社内に権力へ擦り寄る社員がいて、それは一部だが「グリシャムの法則」が働いていると指摘していた。これと同じことを広瀬隆さんも言っていた。

 広瀬さんには、雑誌のインタビューで御自宅を伺ったことがあった。これは前に述べたとおり。そのさい、原発のことで文藝春秋社の雑誌から嫌がらせみたいなことを書かれたけれど、前に文藝春秋社から単行本を出したことがあるので社員たちに会って知っているから、「こういうことするのはアイツだな」と判ると言う。


 あと、自分の経験からハッキリ言えることがある。

 やはり大きな出版社の方が絶対に「払いが良い」ことだけはたしか。それでみんな我慢しているのだろう。  

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年8月30日
  • 読了時間: 3分

 野球部の暴力と隠蔽により中途で出場辞退した高校が今年の甲子園大会最大の話題だった。

 そして主催者の朝日新聞に、高校野球への批判が掲載された。異例のことだが、これまで散々に言われてきたのを無視してきたけれど、遂に無視は不可能となったのだろう。

 その批判は次のような趣旨だった。


 高校野球ビジネスはメディアが深く関わる結果、追及を免れてきた側面がある。猛暑下の開催、スポーツ医学を軽視した虐待的な投手の球数、不確定性の高い種目に不向きなトーナメント、強いストレスをかける一発勝負…それはスポーツとして時代遅れ、教育としてもデタラメだ。



 


 過去の朝日新聞としては極めて稀な例外があった。

 それは80年代後半に掲載された本多勝一編集委員(編集委員とは当時あった役職で、この肩書が付いたら『スター記者』と言われた。今は編集委員制度もスター記者も無い)の署名記事で、スポーツ医学に詳しい医師へインタビューし、少年野球が未成年者に無理な投球をさせて身体を壊している実態を告発していた。よく載せてもらえたものだと思う内容だった。それくらいタブーだったのだ。


 甲子園球児はジャニーズのアイドルと同じようなものだ。

 もともと高校野球は、未成年の少年に、心身を蝕むまでの虐待といってもいいほどのことをしていた。そのうえで興行に利用し、これによって大人が商売するのだから。

 まったく、高野連および朝日新聞と毎日新聞のやってることはジャニーズ事務所と変わらない。

 

 日本の新聞が新聞ではない証拠でもある。

 『朝日』が夏の甲子園、『毎日』が春の選抜、『読売』はプロ野球の「巨人」、『産経』もかつてスワローズを、『赤旗』初代編集長で権力に弾圧され転んだ水野成夫により、経営していたから巨人で商売する『読売』の元共産党員の渡辺恒雄と同じ、というように全国紙はみんな愚民化政策の野球で売って記事や論説は二の次だった。 東京新聞は地方紙だけど、中日新聞社に買収されてからドラゴンズ贔屓の誌面である。

 よく、たんに発行部数が多いだけで日本を新聞大国といっていたが、これは日本に新聞が無い証拠である。こんなに部数が多くては八方美人になって独自の報道や論調は不可能である。実際に外国人の記者から、発行部数が多すぎる日本の新聞は新聞じゃないと言われてきた。だから渡辺恒雄は、自分が経営する『読売』は世界最大の一千万部であると自慢したところ、外国人の報道関係者から笑われていた。

 

 ただ、新聞と雑誌は、発行部数が多いと広告料金を高くできる。

 そして新聞社の収益の大半は広告料金である。だから新聞社の宣伝に野球を利用している。記事と論説なんか、どうでもいいくらいだ。

 今では新聞の発行部数が激減してどこも経営難だが、発行部数が少なくなったほうが新聞らしくなるから結構なことなのだ。その方が新聞が生き残れる。新聞の危機なんかじゃなく、新聞社が肥大しすぎた社屋の維持にくだらない苦労をしているだけである。

 そういうことなので、ジャニーズ事務所が無くなれは芸能が少しは健全になるように、新聞社が関与しなければ高校野球も少しは健全になるはずである。

 
 
 
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