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​炬火 Die Fackel 

執筆者の写真井上靜

 TBSの社員が不同意性交の疑いで逮捕された。

 ということは首相とベッタリの人ではないということだ。

 この社員は年齢が五十代の男性で、マッチングアプリで知り合った四十代の女性に不同意性交したと訴えられた。男性は否認しているということだ。

 どうであれ失敗したことは間違いない。



 今ならマッチングアプリだ。

 そして今の五十代なら、三十代の時には出会い系サイトがあったし、二十代の時はテレクラ(テレホンクラブ)があった。その時にちゃんと遊んでおかず、今更になってマッチングアプリで漁色するから失敗するのだ。

 なれないことを歳食ってから始めると、こういうことになる。


 真面目で偏差値が高かったにしても、だ。

 青春時代に受験勉強ばかりしていると、例の新潟県知事を辞める羽目になった人のようになってしまうのだ。医師にしても、弁護士にしても、同じこと。

 そしてこれは裁判官にもいて、これで警察に弱みを握られてしまい、警察その他の権力の不正が訴訟になっていると、脅されて酷い判決をさせられるというわけだ。


 出会い系サイトでは東京高裁の裁判官が不祥事だった。

 未成年者の家出少女に淫行して、自分から積極的に漁色していたことも発覚していた。担当していた訴訟が違ったから逮捕と起訴され有罪となったが、そうでなければ脅されて警察のいいなり判決しただろう。

 この高裁判事はプリペイド携帯を買って使ったそうだが、身元証明書を提示して買うのだから、警察に調べられたら判ってしまう。なんとかなると思ったのか、それにしても無知だが、そんな裁判官は少なくない。あの当時、プリペイド携帯ならバッタ物を闇で買うこともできたが、そんな悪知恵の偏差値は低かった裁判官であった。


 かつて宇野首相の援助交際が騒ぎになった。

 相手は芸者のコスプレをしたホステスで、その告白が最初は週刊誌に載り、さらにアメリカの有名な新聞にも取り上げられて、大騒ぎになり、自民党は選挙で振るわず、その責任をとって宇野首相は辞任した。

 これに野坂昭如が指摘した。若いころに遊んでおかず中年以降に金に余裕ができたからと女遊びすると、宇野首相のような失敗をしでかすのだ、と。これをテレビに出て言った野坂昭如に、司会者が「宇野さんは、どうすればよかったのですか」と訊ねると、野坂昭如は「僕に相談に来ればよかった。そうしたら教えてあげました」と答えた。

 野坂昭如は「プレイボーイ入門」という本があったけれど、その当時はマッチングアプリなんて無かった。しかし、若いころに遊んでない人が後から始めると失敗することは同じである。

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執筆者の写真井上靜

 先日、ある在日外国人が言っていた。

 日本にいるのだから帰化すればいいのに何でしないかと罵られ、日本国籍を取得人したら本名をネットに曝されて、日本人になりすまして日本社会に寄生する「不逞鮮人」と罵られる。

 だからその人は日本人にならず、日本人になりすますこともせず「不逞鮮人」と罵られることを選んだそうだ。


 これで新井将敬を思い出した。

 彼は在日韓国人で、東大に入り、帰化し、霞が関の官僚さらに自民党の国会議員になるが、同じ選挙区の石原慎太郎の事務所から邪魔にされポスターに「北朝鮮から帰化」のシールを貼られる嫌がらせをうけた。

 最後は経済スキャンダルで逮捕されそうになり自殺する。



 最初、新井将敬は医師志望だった。

 ところが京大医学部を受験したが不合格で、自己採点では自信があったから、通っていた北野高校(関西では受験校として有名)の先生に、在日だから落とされたと言い嘆いたそうだ。東大の先生や学生はよく言う。京大は癖がある。京大事件で進歩的な感じだけど関西らしく差別する、と。

 それで一浪して関西ではなく東京にある大学を受験する。慶大医学部に合格するが東大にも受かったので東大の方に入り医師はやめて霞が関の高級官僚の道へ。さらに政界入り。


 ロック歌手になりたいと言ったこともあった。

 政治家でなければ何になりたいかと質問されたとき答えていた。彼は目立ちがり屋で街頭演説しているのを見た人たちからナルシステックだったと言われていた。そしてテレビに出るもの好きで、スタンドプレー的な発言が多いと自民党から注意されて対立し、離党するが新党に入っても続かないなど落着き先が定まらなかった。



 新井将敬は優しい人柄だったと言う人もいる。

 鼻っ面の強い印象だが、官僚だったときは出入りする清掃会社の従業員にも親切で、ある日その清掃員のおばちゃんがウッカリ花瓶を倒して大事な書面が水浸しで台無しになってしまったさい、平謝りするおばちゃんに新井将敬は「気にしないで。俺でよかったよ。作り直して間に合わせられるさ」と言って、ほんとうは怒鳴りたいのを我慢し大急ぎで懸命に作り直しそうだ。だから選挙に出るというとき清掃作業員たちが少ない給料からカンパをした。

 やはり差別で苦労したから弱者に思いやりがあったと言われた。


 それで弱者の味方の政治家になればよかった。

 しかし政権与党だからと自民党に入り、統一協会の支援も受けて当選した。現実は厳しいから綺麗ごとなど言っていられないということか、差別を克服しようとして上昇志向が強くなったということか。

 これは出自で苦労した者にとっては考えさせられる話である。


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執筆者の写真井上靜

 LINEで「友だち」になった人が投資の話をはじめたら要注意。

 LINEの運営者も、誰かと「友だち」になるたびに注意するよう表示がでるようにしている。投資に詳しいと自称する人が、興味をもっていそうな人に声をかけるけれど、本当か不明なのに話に乗っては金を騙し取られるので、相手にしてはいけないということだ。

 そもそも、会っていても詐欺師であることはいくらでもあるのに、会ったこともない人からお金の話をされても警戒どころか信用しないのが当然だろう。



 前にマッチングアプリの詐欺を取り上げた。

 これは、いい加減な登録で自己紹介すらしてないのに、なぜか女性が声をかけてくるという実態を目撃したという話題だった。笑って見ていたけれど、これが真面目に自己紹介していた人だったら気づかずに相手にしてしまうだろう。

 このマッチングアプリと似たようなことがLINEでもあるという。



 そうしたらLINEで先物取引の話をしてきた人がいた。

 これは女性で、美人な自撮り画像を添付してきた。こちらは写真はおろかろくに自己紹介してないのに。親戚に詳しい人がいるので一緒にやらないかと言うのだが、その詳しい人というのが東大の教授だと言い、こちらはその方面に知り合いがいるので、話からして架空の人であることがすぐ判った。そうとは知らずにもっともらしい話をしたつもりのようだった。

 しかも、やり方を教えて欲しいと言ったら、先ず投資用の口座に何十万円かの資金を振り込むように指示してきた。どこにも投資用口座は有るものだが、代行している人の個人名義の口座であり、しかも姓名からして東南アジア人である。道理で「トーク」の言葉は時制が一致していないなど日本語が不自然だった。

 ちょっと不信感とともに脅すようなことを言ったら途端に【彼女】は「退出」したのだった。



 先物取引といえば株式より遥かにハイリスクである。

 あの『ナニワ金融道』という漫画にも出てきたように、業者の口車に乗せられて払った金だけでなく追証まで支払う羽目になることがある。それどころか、投資して損する以前に投資するかも怪しい口座に金を先ず振り込めというのは露骨で詐欺としては下手すぎる。

 それでも、金に目がくらんで騙される人がいるのだろうか。『ナニワ金融道』で騙された人は、婿養子で尻に敷かれていたから、自分で自由になる金が欲しかったところへ悪い業者に付け込まれた。そして財産を失い離婚して、夜の工事現場で警備員として働き、その日暮らしになってしまう。それでも鬼嫁と別れただけでも幸せという『リップヴァンウィンクル』のような感じだった。

 しかしリップヴァンウィンクルのようになりたくても、詐欺に引っかかる必要はないのだ。


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