マスコミとインターネットのどちらが信用できるか。
そんな下らない話をしている人たちがいる。そもそも、NHKで報道されていようと、インターネット掲示板に投稿されていようと、事実は事実だし、デマはデマだ。それなのに、どちらが信用できるかと言っている人は、自分の頭で考えて判断できないと言っているのだ。
そんな恥ずかしいことを、よく言えたものである。
ある漫画家がガッカリ発言をしていた。
マスコミで垂れ流されている情報に騙されるほうが、インターネットのデマや「陰謀論」を信じるより遥かにマシだと言う。そんなことをいくら言っても、自分にリテラシーが無いことには変わりない。この人の漫画は少年時代に読んで書き手の博識さが表れていて面白かったのに、齢七十台になったらこんな御粗末な発言をするようになってしまった。
しかも、医師たちでさえ警鐘を慣らしているコロナワクチンの新薬について、また、実際に健康被害の訴えがあるというのに、自分は躊躇なく注射を受けたと得意になって言っていた。そういうことをSNSで言っている人たちが実際に自らの血管に打っているかは確かめようがないのに、それに対しては自分の同類のように賛同している。これだってインターネットのデマかもしれない話を鵜呑みにしていることになるのだが、気づいていないのが痛々しい。
ワクチン接種だけでなく医学一般についても同じだ。
もともと医師はマスコミの悪口が大好きな人種である。しかし宣伝になるときはマスコミをありがたく利用したがる。ところが都合が悪いと「マスコミなんておもしろおかしく騒ぐ」と非難し始める。患者が何か質問すると「どうせインターネットでしょう」と言うが、ユーチューバーの医師が言っていたと具体的に名を挙げると「あの人は経営しているクリニックや自著の宣伝をしているから、言うことは我田引水だ」と言う医師がいて、それでもハッキリ言うだけマシで「同業者についてとやかく言うのはチョット」と口を濁す医師が少なくない。
このように、みんなご都合主義なのだ。
大手マスコミにもデマは日常的に垂れ流されている。
これらは政府のプロバガンダとか官製デマとか呼ばれるものだが、それを公式見解だから信じるべきだと言う人たちがいる。小池都知事が犠牲者の追悼を拒否し続ける関東大震災の民族差別デマは警察が発信源だったし、日本の政府が失政から国民の意識を逸らしたいときは北朝鮮が何か発射することになっていると皮肉られているように、その実態はデタラメな情報ばかり。それを拡散しているのは主にNHKである。
また、日本の大手マスコミが報じたけれど、その情報源は海外メディアで、その基はインターネットで工作された偽情報で、これを海外メディアが拡散したから日本のメディアが受け売りしたという構図であっても、それに気づかず、インターネットではなく大手マスコミの報道だからと信用してしまう人たちがいる。
大手マスコミもインターネットも工作は行われている。
それが、大手マスコミでのものは金をもらって広告代理店が仕組み、インターネットでのものは金でデマを請け負う企業が工作していた、ということが既にいくつも発覚している。
さらに滑稽なのは、マスコミ不信者に対しての誹謗として「インターネットで真実を見つけちゃった人たち」と揶揄する人たちがいることだ。デマならそれを具体的に指摘すれば済むことなのに、それとマスコミとは異なる情報源による見解を混濁させて、どちらとも言わずに否定しようという詐欺論法である。そういう人たちは大手マスコミの人だったり、大手マスコミで商売して金をもらっている人だったりで、それでさえインターネットで発信されているという自己矛盾である。
つまりマスコミもインターネットも境界線など無い。
だから、どちらが信用できるかという話は成り立たないのだ。そんな話をしている人たちは「私は自分の頭で考えて判断する能力が無いので体制迎合して錯覚により安心しているのだ」と言っているのである。