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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 6 日前
  • 読了時間: 2分

 山下達郎の一連の発言はさらに批判を招いている。

 もとはジャニーズ事務所の、所属アイドルに対する性暴力の問題だった。山下達郎は商売の取引があるので無関心を装うならともかく擁護する発言をしていた。その態度が批判されると、文句があるなら自分の音楽を聴いてもらわなくて結構だと居直っていた。

 さらに「解って頂こうとも思いません」と、陰気で卑屈な談話を発した。



 それにしてはプロモーションやタイアップには熱心である。

 なんで解ってもらう気が無いのに他人への訴求は熱心なのか。言行不一致だという批判をする人もいる。

 でも、これは販売促進であるから、共感を求めているのとは違う。山下達郎がプロモーションやタイアップに熱心なのは売るためであり、このためジャニーズ事務所のことも擁護する。人権より金儲けが大事というのは褒められたものではないが、そんな態度の人は珍しくない。しかし山下達郎は露骨である。


 それなら山下達郎の作る音楽は創作物とは違うということになる。

 これは、すぎやまこういち及び弟子の筒美京平と同じだ。商品としての営業してこその物。だから創作物のように共感される必要は無いし、それ相当の販売をしないと売れない。売れなくても価値のある創作物はいくらでもあるが、創作物でないからには商品だけで存在しても意味がない。

 だから山下達郎は、解ってもらおうと思わないけれど売れるようにはしたいという意味で、一見は言行不一致と思える一連の発言をしたのだ。

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 4月6日
  • 読了時間: 2分

 ある神社が、氏子や祟敬者の他は入場させないと宣言した。

 これは、観光でやって来た人達のマナーが悪すぎるためだった。昔から、神社仏閣に観光客が落書きするなどの心無い行為がマスコミでり上げられていたけれど、最近では職員への暴言などがひどくて困っていたところ、決定的に不敬なことを外国人観光客がやらかし、それで宗教目的でない立ち入りから撮影まですべて禁止する措置を取った。



 宗教施設を遺跡のように思っている人がいることも原因だ。

 現役の宗教団体が昔からの施設を保持して宗教行為に利用しているのを、過去の遺物だと思っているから、落書きなどをしなければ問題ないと考えるのだ。

 それで、かつて「古都保存協力税」を、京都の仏閣の入場料金に上乗せして消費税みたいに徴収しようとしたら、坊さん達が猛反発した。街並みと施設を保存するための費用だから寺にとっても有益だろうという善意だったが、運営しているのは宗教団体であるから、信教の自由などで問題がある。一時は仏閣のロックアウトで抵抗していたほどだった。その代表をしている僧侶は当時の皇后(今から二代前)の弟である。これに賛同した野坂昭如が訪問してインタビューする様子がテレビで放送された。


 もちろん観光宗教もある。

 だから「入場料」ではなく「拝観料」と言ってはいるけれど、あれでは商売でやっていると言われても仕方ない所があった。いちおう収益は宗教活動の資金であるとしているが。他にも収益のため土産物を販売していたりする。

 そんな中で、観光を排除した神社が出たということだ。


 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 4月5日
  • 読了時間: 2分

 吉田あやか議員は勝者である。

 三重県の地方議員だが、生理用品の公共常備という話題で一躍その名は全国区となったのだから。これに対して敗者は発端となったおばちゃんである。この人は共産党系の民商に勤務していたがクビになり、不当解雇だと騒いでいた。そこで「共産党憎けりゃ生理まで憎い」ということになり吉田議員に難癖をつけて、生理用品は自分でコンビニ入って買えとSNS投稿した。

 しかし吉田議員の方が話題になり、自らの体験から社会的に有効な問題提起をしたという評価も受けた。しかも杉田水脈の乱入で、そっちの方に関心が逸れてしまった。


 とくに吉田あやか議員には健康上の事情があった。

 それで内服薬を使用していた影響から数年ぶりに突然の生理だったと説明している。そのうえで、そうでなくても急なことがあるのだから、公共の場にある女性の便所には生理用品を常備するべきだと訴えた。また、貧困や親のネグレクトで手に入らない女子もいる。そこから国内外で常備する方向になってきたのだ。

 この前提を欠いて非難したのが杉田水脈であった。


 杉田水脈は弱い者いじめや差別が飯のタネだと言われている。

 それを自民党は議員に復帰させたがっているのだから、自民党の体質ということだ。杉田水脈は何も解らないまま、生理用品はポーチに入れて持ち歩くのが女子の嗜みだとか母親から躾けられなかったのかとか言って侮辱していた。吉田議員のように特殊な健康上の事情がある女性と、貧困や親のネグレクトを受けている女子を、杉田水脈は頭から小ばかにしたのだ。

 まるで『キャリー』という小説および二度の映画化で描かれている、生理のことでキャリーを虐めている同級生たちである。



 キャリーの同級生のうち、それまでの虐めに対する無関心を反省する女子がいた。

 それで自分の彼氏に、キャリーをプロムに誘って一緒に参加して欲しいと頼む。この場面は原作で要になっている。事情ある人を揶揄ったり虐めたりするのは、もう卒業しないといけない。それを言われて彼氏も、自分だって地方の庶民の家庭に産まれて、それが社会人になったら社会の中でどの程度なのかと考えたら、とうてい人を見下して無邪気に笑ってなど居られないと言い、彼女の提案を受け入れる。

 ところが杉田水脈は虐めや差別を利用して出世してきた。それにしても、やっていることが餓鬼っぽい。おそらく確信犯というより本当に精神的な成長が無いのだろう。


 




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