top of page

宗教施設か観光施設か

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 4月6日
  • 読了時間: 2分

 ある神社が、氏子や祟敬者の他は入場させないと宣言した。

 これは、観光でやって来た人達のマナーが悪すぎるためだった。昔から、神社仏閣に観光客が落書きするなどの心無い行為がマスコミでり上げられていたけれど、最近では職員への暴言などがひどくて困っていたところ、決定的に不敬なことを外国人観光客がやらかし、それで宗教目的でない立ち入りから撮影まですべて禁止する措置を取った。



 宗教施設を遺跡のように思っている人がいることも原因だ。

 現役の宗教団体が昔からの施設を保持して宗教行為に利用しているのを、過去の遺物だと思っているから、落書きなどをしなければ問題ないと考えるのだ。

 それで、かつて「古都保存協力税」を、京都の仏閣の入場料金に上乗せして消費税みたいに徴収しようとしたら、坊さん達が猛反発した。街並みと施設を保存するための費用だから寺にとっても有益だろうという善意だったが、運営しているのは宗教団体であるから、信教の自由などで問題がある。一時は仏閣のロックアウトで抵抗していたほどだった。その代表をしている僧侶は当時の皇后(今から二代前)の弟である。これに賛同した野坂昭如が訪問してインタビューする様子がテレビで放送された。


 もちろん観光宗教もある。

 だから「入場料」ではなく「拝観料」と言ってはいるけれど、あれでは商売でやっていると言われても仕方ない所があった。いちおう収益は宗教活動の資金であるとしているが。他にも収益のため土産物を販売していたりする。

 そんな中で、観光を排除した神社が出たということだ。


 

Comments


  • twitter

©2020 by 井上靜。Wix.com で作成されました。

bottom of page