- 井上靜
- 2月17日
- 読了時間: 2分
キャベツが高騰している。
二倍以上の値が付いていて、野菜が高値の時は質も悪い。不作で数が少ないから高値ということだから。今年は猛暑のためキャベツが不作だったのだ。
かつては長雨でキャベツが不作だった時がある。あのとき中国でキャベツが豊作すぎて余っているのに日本の商社が目を付けて輸入していた。これで中国の農家は、せっかく採れたキャベツが大量に残っていたけど売れて百万円単位の臨時収入があって大喜びし、来年もそうなって欲しいと言っていた、なんてことがあった。
こうなるのも、揚げ物などでキャベツが必要な飲食店があるからだ。
キャベツの千切りをカツレツに添えるのは銀座の煉瓦亭がはじめたと言われる。
ここに、地方から来た人を連れていくと喜ばれる。『美味しんぼ』では、キャベツを千切りにすると栄養が流出してしまうと主人公が言って店の人を怒らせるが、刺身に付ける大根と同じで、味と臭いの癖を無くして丁度よくすると、この添え物の意義が判る。そうするには手作業で切るしかなく、そうじゃないとキャベツでも大根でも味が抜ける。
これを解らない人もいるが、それでも付けないわけにはいかない。

キャベツの千切りをして見せると上手だと言われる。
これに驚く人もいるくらいだが、かつてバイトでキャベツの千切りを大量にやっていたことがあるからだ。当然にカツやコロッケなどを揚げるのも得意である。
ところが、最近の高騰のため披露する機会が無くなっている。しかし揚げ物ではなくオムライスならレタスとパセリでも良い。聞くところによると、料理とは関係なく、添える野菜がキャベツではなくレタスになったと言う人たちがいる。それくらいキャベツが不作で高騰しているのだ。
一般家庭では今のような時期では避けるのが賢明である。
高値だと質も悪いのだから。困るのは店である。しかも米や肉まで高騰しているから、どの店も経営が圧迫されているらしい。
これは政府の責任である。