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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年3月5日
  • 読了時間: 1分

 スシロー迷惑動画騒動。

 ここで、今時は少年も寿司屋で食うのかと言う人がいて、たしかに昔とは様変わりかもし れない。

 昔の中高生は小僧寿司を食べていたものだ。一時は大変な勢いで、俳優の太田博之がフランチャイズの申し込みをしたら「芸能人の副業なんて駄目だ」と拒否されたので、それで「小銭寿司」というのを始めて大成功した、なんてことがあった。

 だから「小銭寿司」は地方に多かった。


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 本家の小僧寿司は、駅ビルなどに店を構える京樽とは違い住宅街の店舗に拘っていた。

 それが良くなかったのか、スーパーでも寿司が置いてあるようになり、さらに回転寿司との競合で赤字転落と店舗縮小ということになったらしい。


 ところが、コロナ禍で店を避けウーバーイーツ配達が登場。

 これで小僧寿司が盛り返しぎみらしい。さらに店で悪ふざけのガキども。小僧寿司は騒動を悦んでいたりして。

 ただ、小僧寿司の創業者は、かつて江戸前寿司の職人から「あんなものは寿司じゃない」と扱き下ろされると「もちろん、こちらは寿司屋ではないのだから、ファーストフードを売っているのだ」と言ったそうだが、たしかに小僧寿司は寿司っぽいファーストフードであり、回転寿司のほうが本来の寿司に近いかもしれない。


 どれにしても、ほんらいの寿司とは大違いではある。

 
 
 

更新日:2022年12月1日

 誰が最初に言い出したかは不明だが、一部で結構な昔から言われていた。

 「軍拡や戦争は産業界の金儲けのためだ」と昔からよく言われるが、これに対して「軍事産業は経済全体の極一部だ」と言うだけで否定した気の人たちがいる。

 何を言っているのか。そもそも、そんな一部の利権のために全体の政策が偏るから批判されるのだ。そういう前提の話なのだから、否定になってない。


 ベトナム戦争の「軍産複合体の陰謀」説も同じである。

 アメリカは戦争によって国内世論の対立と国際的な非難があったうえ、多大な出費により経済に悪影響し、その隙間に日本などの商品が市場に割り込んで外国が得した結果にもなったからアメリカの国全体としては損失だったが、戦争で儲けられる極一部にとっては得な事であった。だから、自分たちだけ得したくて政治を歪めようとする勢力が裏で暗躍したという話だ。

 これを「陰謀論」として否定するにしても、「軍事産業はアメリカ経済の一部だ」と言ったところで、そもそも一部の者が力を持っているということの方がむしろ問題なのだから、否定にならない。なにより陰謀論否定で偉そうにしたがる人が問題の本質を理解できずに得意になっている姿は実に滑稽である。


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 五輪で儲かる人も、埋め立て工事で儲かる人も、極一部である。

 だからこそ問題で、国にとって全体的に利益となるなら、そういう批判にはならない。五輪などの催しものでの電通とか、工事での麻生セメントとか、一部だが力はある人たちが、その力で政治経済を歪めて国全体に大損させて少数の自分たちが利益にする。

 その構造が問題になっている。それなのに、動機だけに目を付けて、しかも常に国は正常な判断により決定したり行動したりしているという非現実的な前提で、そんな陰謀は無いと的外れなことを得意になって説く人たちは只のバカである。


 つまり、そんなバカな話は、社会問題に無関心な人たちがサブカルチャーとして語っているのだ。

 だから、そんなのが好きな人たちだけで話題にしていればいいけれど、真面目な話に割り込んで偉そうにされては迷惑である。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年11月27日
  • 読了時間: 2分

 イーロンマスクのTwitter買収でどうなったか。

 その影響を語る人たちは、それぞれが同じことに対して勝手な解釈をしているだけで、まるで意味がない。特に「右」の人たちは、左でもないものを左だと言って影響を説くから相変わらずである。

 

 『市民ケーン』も正力松太郎も同じだ。

 どちらも、潰れかけた不振の新聞社に目を付けて買収して自分が経営に乗り出した。だから好き勝手なことを出来た。

 ところがイーロンマスクが買収したTwitterは既に影響力があって、これを自分が買ったから経営を自分の好きなようにするというと抵抗があって当たり前である。


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 買えば勝手にできるというのは勘違いだ。

 かつて大昭和製紙の会長は、バブル時にルノアールを競り落とし「執務室に飾り自分だけで鑑賞し、死んだら棺桶に入れて一緒に焼く」と放言して世界中から顰蹙を買い、これで日本の評判も貶めた。

 この、買ったから自分の物で、もう何してもいいと思っても、それが社会に影響力のあるものであれば公共財となっているから、買う力がある者は適正な扱い方の出来る者だと社会から見做される。そこを勘違いするのは俄成金である。


 イーロンマスクの支持者は、そのやり方が適正だと思っている。

 だから良かったことをアレコレ言っているが、ほんとうなのか疑問なことばかりである。前に休眠状態の出版社がたくさんあって安く手に入るのだから買って好き勝手しようかと考えたことがあるけれど、それでは影響力の点で虚しい思いをするだけだと気付いて止めたが、影響力が有れば在ったで、駄目である。

 だから、金さえあればというのは幻想である。

 
 
 
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