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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年8月25日
  • 読了時間: 2分

 コロナウイルスの心配から、並べたパンをトングで取ってトレーに乗せて会計のカウンターに持っていく売り方を止める店が出ていた。

 しかし、それを売り場の様式などから止められない店もある。そして、マスクをつけていても食品の前で喋るべきではないのに、どれにするかと家族に携帯電話で話している父さんを見かけ呆れたと言っていた人がいる。



 もともと、剝き出しのパンを並べる売り方は心配だった。

 よく、小さい子供が触っているのを見るし、取っている時にセキやクシャミが出てしまうこともあり、それで口を押えて顔を背ければまだしも、平気で商品に向けて唾液の飛沫を吐きかける人もいる。特に老人が年寄特有の大きなクシャミをブエーックション!ブエーックション!!と陳列棚に向けて発しているのを目撃する。


 あと、製造過程で不衛生なパン屋がいる。

 前に住んでいた自宅の近所のパン屋は、よく買ったし店主のオジサンと仲良しだから、業界の裏話も聞かせてもらったものだが、変な認識のパン屋は少なくないと言う。

 例えば、パンは発酵させて作るのだから不衛生でもいい、むしろ菌が多くていい、と思っている人がいて、まるでアンパンマンとバイキンマンが同じだと勘違いしている人がいるそうだ。


 また、学生の時に学内の店でバイトしていたが、そこで売っていた調理パンは異物混入がひどく、特に虫の死骸が多かったので、作業場の消毒を済ませるまで納入しないと店長が言い渡した。

 それで再開した後も相変わらずだったので、遂に出入り禁止となった。大学内の売り上げは大量だから、経営者の個人商店オヤジが来て、息子くらいの歳の店長に平身低頭していたけれど、すでに店長は別の業者と取引を進めていた。

 この業者は、自転車通学の途中に作業場があるから毎日のように見ていたけれど、見るからに汚らしく、主婦のパートらしき人たちが頭に何も被らずマスクもせずペチャクチャ喋りながら素手でラップに包む作業をしており、しかも経営者の飼い猫が作業場に入って、作業中の台に乗って歩いたり座ったりしてもお構いなしだった。


 先日、食品を扱う個人商店が駄目なのは資本・資金と関連して経営者の認識に問題があるという話をしたが、これは衛生も同様であり、こちらは店が潰れるだけでは済まず、健康さらには人命にも悪影響するから深刻である。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年8月23日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年8月30日


 知人が「やる気のない医師は訴訟をちらつかせるべき」とTwitterで発信したところ「そんなことをしたら信頼関係が壊れる」という反発の返信がたくさんあったそうだ。


 結論を先に述べると、やる気がなさそうな医師を脅しても嗾けても無駄。

 なぜなら、そんな医師は知識や経験からして能力を超えているから困って逃げているもので、それを素人からすると、まさか専門家のくせに解らないはずがないと思い込んでいるから、やる気が無いように見えるのだ。

 これは弁護士に法律相談した場合にもよくあることで、医師より遥かに酷い実態である。



 あと、能力の問題とは別に、面倒を避けている場合もある。

 例えば、暴力行為で負傷した人を治療したら後で警察から聴取されて面倒とか、もっと面倒なのは殴り合いの喧嘩をして逮捕された者を治療したさい傷を見逃したと責められ、実は後から取り調べのさい警官から殴られた傷だったなんて場合は潔白を証明するなら国家権力を敵に回すことになってしまう。それで東京警察病院の医師が治療をしなかったと問題になったことがある。


 また、他の医師がしくじった後始末で治療したら、しくじった医師が裁判に訴えられた時に証人として呼び出されることがあり、理系の人とくに医師によくある社会的な場に出たがらない引き籠りオタク体質の人にとっては、裁判で証言するなどカラオケボックスで唄ったことしかない人にコンサートホールで観客の前で唄えというのとも同然であるから、冗談じゃないというわけだ。

 さらに、しくじった医師が、後始末した医師に責任を押し付けようとすることがあるから厄介である。防衛医大がそうだった。後始末したのは東京警察病院だから、悪いのはどっちか裁判の場で明らかにしようと言ったら、国が難色を示した。裁判で自衛隊と警察に対立させるなど、国としては避けたい。それで、すべては担当した医師の責任ということにしてトカゲの尻尾切りであった。


 こうしてみると、無責任で情けない医師が少なくないけれど、いろいろ大変だったり気の毒だったりで同情したくもなる。


 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年8月19日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年8月20日

 スリランカの女性が死亡した問題で、関連文書1万5千枚がほぼ黒塗りで開示されたことを、弁護士らが記者会見で現物を提示して不当性を訴えた。

 

 いつも、情報公開制度で行政文書を開示請求しても、出てくるのは真っ黒に塗りつぶされた書面で、まったく情報公開になっていない。この制度が2001年に始まった当時から批判されていたけれど、それから20年経過しても変わらないどころか、黒塗り面積が広くなっている。




 これについて、前に情報公開が担当だった元公務員が言っていた。

 この制度により行政文書を開示するさい、適切な判断をするため担当部署に専門の担当者を配置するべきなのだが、お役所は情報公開の意義など無関心だから何も解らない人が押し付けられ、判断できないに決まっているから、それなら最も自己保身になる全面黒塗りを選択する。

 そういう構造だそうで、確かに有りそうな話である。


 かつて、防衛医大の裁判のさい、情報公開で開示された黒塗りだらけの書面の中に僅かに塗り残されたうち一か所から深刻な問題が判明して、これを裁判で突いた。(拙書『防衛医大…』ホームページ参照)

 この部分は、一見すると塗りつぶさなくても良いことだったし、その内容も、裁判になっていなければ隠すことがないことだった。おそらく、こちらから裁判に出してから、塗りつぶし残したことを担当者が叱られた可能性がある。

 こんなことがあるから、どこの役所でも神経質になり、ほとんど全部に近い黒塗りにするのだろう。つまり、プライバシーや重要な秘密だから伏せねばならず黒塗りする、というのは嘘である。

 
 
 
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