- 井上靜

- 2021年9月27日
- 読了時間: 3分
もともと「美智子さまで持っている皇室」と言われていたくらいなのだから、その後に困る可能性はいくらでも考えられていた。
そして報道されているように、やはり跡取りとか結婚とか大変な連続である。いずれは憲法の一条が空洞化するだろうし、そもそも現代にまで続けるには無理がある制度であることは、多くの人たちが言い出している。
ただSFでは、遠い未来に王政が復活している話があって、しかしそれは昔滅びた血統とは無関係で、便宜上また新しく出来たけれど、昔と同じ一族である意味は無いということだ。
例えばハインライン絶賛の『神の目の小さな塵』(作ニ―ヴン&パーネル)がそれで、日本の『銀河英雄伝説』には物語の構造など色々と影響したようだ。この「銀英伝」では、こんなセリフが出てくる。
「16‐7歳の美少女だったら、もっと熱狂の度は上がるでしょう。大衆は王子様・王女様が大好きだから。童話でも正義は王子様・王女様で、悪者はいつも大臣だ。しかし、童話と現実の政治を一緒にしてしは困る」

もちろん現実の日本で悪者は明らかに大臣だから、それで国民は皇族に目が向いているという部分はあるだろう。
そして、結婚でもめていたお嬢さまのことが今話題だし、その妹は小さいころから姉と一緒に映っているのを見た人たちから可愛いと評判だったけれど、それで大人になったらまるでアイドルであった。
また、戦後初めて、結婚で皇籍離脱する女性皇族に一時金を支払わないという。
これは意向に沿った宮内庁の方針だそうだけれど、かつて「私が選んだこの御方を見てください」の夫が飲み屋のような店をして、元皇族がお酌してくれると繫盛していたらしく、しかし「元」とはいえホステスみたいなことさせて金儲けなんてとんでもないと止めさせて、それで夫の就職を世話して大企業に、ということだったらしいが、そういうことがあったのに一時金を渡さなくて大丈夫かと危惧される。
そうなると最も現実的な皇室の存続はCGで作ることだろう。
あのハインラインの『月は厳しい女教師』では、月面革命指導者をコンピューターが作り、理想的な指導者として容姿も声も仕立て、これなら秘密は守られるし晩節を汚すこともない。アニメ『メガゾーン23』では、新宿スタジオアルタの大画面に日の丸に続いてトップアイドルが登場して戦意高揚と軍隊への志願を呼びかけ、若者が続々と釣られるけれど、そのアイドル歌手とは元々非実在のCGであった。
だいたい、憲法で天皇と皇族は日本と国民統合の象徴と規定されていて、これは非実在であってはならないという解釈は、最初から予定されていないから不可能であるし、今の皇族はテレビメディアに映ることに最大の存在意義があるのだから、皇室御一家はCGで作ってテレビで放送すれば結婚も跡取りも問題なく完璧に理想的である。現実の一族に理想の一家を無理にやらせる方がよほど非現実的である。


