- 井上靜
- 1月20日
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アメリカの映画監督ヤノット=シュワルツが死去。
この人がよく知られるようになったのは『ジョーズ2』からだった。公開当時のプログラムによると、シュワルツ監督は『ジョーズ』なんてメガヒット作の続編の監督を依頼されて、信じられなかったそうだ。それくらい彼は苦労人だった。

彼は結構な数の映画を監督していた。
その中には結構有名な作品もあった。しかし、だいたい彼が本当にやりたい作品とは言えなかったようだ。『燃える昆虫軍団』のようなキワモノのホラー映画もあって、こういう映画が好きな人たちの間では評価されていた。
しかし、シュワルツが尊敬していたのは、ワイラー、キャプラ、カザン、フォード、などの巨匠たちであった。そうした巨匠たちのような格調高い作風の映画を撮ることができなかったのだ。
『ジョーズ2』は一応の成功を納めた。
もちろん。大ヒットした前作には及ばない出来というのが一般的な評価であった。しかし、これは仕方ない。それでもなんとか監督は仕上げたから、それなりに成功した。
このおかげで、シュワルツは前より発言力を持つことが出来たという。
『スーパーガール』なんてのもあった。
これは『スーパーマン』から派生した「スピンオフ作品」だから、続編と同じで話題になることは確実でも、前の作品と比較されて「二匹目のドジョウ」と扱下ろされることも同じであること確実だったから、やりたがる監督は中々いなかったはずだ。
それで『ジョーズ2』を撮ったシュワルツ監督なら、ということで依頼したのだろう。そう製作者が言っていたり企画書に記述したりの場面が目に浮かぶようだ。
何か仕事をするさい、こういうことが常にある。それについて解かり易いヤノット=シュワルツ監督であったが、ついに亡くなったということだ。